ドラマ【ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン4】感想(ネタバレ):夫婦の対立から共闘へ。フランシスとクレアが織りなす激動の政界ドラマ

House of Cards Season 4
スポンサーリンク

●こんなお話

 夫婦仲冷え切ったり、過去の悪事について記者たちがかぎつけたり、民主党代表選や共和党の大統領候補との対立の話。

●感想

 完全に冷え切ってしまったフランシスとクレアの夫婦関係。前半から中盤にかけては2人の対立が丁寧に描かれていて、特にフランシスが焦りと余裕のなさから、このドラマシリーズの特徴であるカメラに向かって語りかけるシーンが減っているのが印象的でした。

 中盤では文字通りフランシスにピンチが訪れ、そこから再び立ち上がって夫婦でタッグを組み、共和党候補との激しい選挙戦に挑む。さらに過去の悪事が記者に暴かれ始め、それを何とか封じ込めようと奔走する展開になる。

 相変わらず主人公たちの野望への執着は凄まじく、表向きは立派なことを言いながら裏ではあらゆる手段を尽くし、守勢に回りながらも耐え抜き、逆転を狙う姿は最高に面白かったです。アメリカの選挙戦の文化的側面もリアルに描かれていて、13話を通して飽きずに楽しめました。 

 クレアが副大統領候補に選ばれるため、民主党内の対立候補と激しく競い合い、その後は人気の共和党候補との選挙戦が繰り広げられる。さらに自分たちの悪事が暴露されてピンチが増す中で、主人公が追い込まれていく様子が緊張感たっぷりに描かれる。やがて人質事件が起こり、それをきっかけにフランシスが戦争を決断。最後の最後で、これまでフランシスだけが持っていたカメラに向かって語りかける特権をクレアも使うという最高のクリフハンガーでシーズンが終わり、次のシーズンが待ち遠しくなりました。

 フランシスと彼を支えるミーチャムの関係は個人的に胸に刺さるもので、2人が壁に手のひらの線を描くシーンはこのシーズンでも特に印象的でした。裏工作に疲れたダグは臓器移植をきっかけに未亡人と心の拠り所を見つけていく。その他、さまざまなキャラクターがそれぞれの思惑で動き、物語がさらに広がっていくのも楽しいです。

 そしてこのシリーズの特徴であるダークな映像美も健在で、映像のかっこよさは今回も見どころのひとつだでした。

☆☆☆☆☆

鑑賞日:2021/03/09 NETFLIX

原作マイケル・ドブズ
製作総指揮デヴィッド・フィンチャー
ケヴィン・スペイシー
ジョシュア・ドーネン
エリック・ロス
監督ジョン・デヴィッド・コールズ
ロビン・ライト
出演ケヴィン・スペイシー
ロビン・ライト
マイケル・ケリー
マハーシャラ・アリ
タイトルとURLをコピーしました