映画【超能力者(2010)】感想(ネタバレ)

haunters
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●こんなお話

 誰でも人を操られる男とその超能力が効かない男の対決の話。

●感想

 雨の日、片脚が義足の少年が母と歩いている。少年は何故か顔に包帯を巻いている。そこにDV男が帰ってきて、母親に暴力をふるう。少年が包帯をとって、瞳を出すと。男の動きが止まり、自ら首をひねって死んでしまう。という出だしは興味をそそられて、見事なツカミでした。
 そして現代へと時間がうつって、青年が新しい職場の社長が何故かお金がなくなって困っていることを話す。そこへ友人たちも遊びに来た日、全員の動きが止まってやってくる男。彼が人を操ってお金を盗んでいたのだということがわかる。最初の接触。
 この時、主人公だけは相手の超能力がきかずに動くことができる。この時、お世話になった社長が殺害され、人を操ることができる超能力者を追いかける治癒力が高い超能力者が友人たちと追いかけっこの話。

 ド派手な演出ではなく、他人を操ることで社会全体が敵となって襲い掛かってくる描写や超能力者ゆえの孤独なんかを描こうとして面白く見ることができました。
 が、何だか微妙にコメディにしてしまっていることで。孤独で社会からはずれて生きてきた相手の哀しみなんかが、後半全くいかされていないのが残念でした。
 ワーワー騒ぎながら敵を追い詰めていくのは笑えないし、笑っていいのかと思いきや相手の能力によって友人たちが悲劇に見舞われたりと。どのような気持ちで見ていいのか戸惑うという。
 それは主人公側のコメディパートと相手側の孤独感がお互いの魅力を削りあってしまっているために、全体的に平坦な作品になってしまっているように思えました。

 それに韓国映画特有の相変わらずの警察のオマヌケっぷりも健在で、この映画の世界ではほとんど機能していません。緊張感もあまり感じれないのが残念でした。
 とはいえ、超能力者を演じた2人の熱演はお見事でクライマックスの決闘なんかの爆発するお芝居とかは素晴らしかったです。

 ちょっと展開がトンデモ描写が多かったりして、ズッコケますが面白く見れた映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2012/04/05 シネマート新宿

監督キム・ミンソク 
脚本キム・ミンソク
出演カン・ドンウォン 
ヤン・ギョンモ 
コ・ス 
ピョン・ヒボン 
チョン・ウンチュ 
ユン・ダギョン 
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