映画【パンダプラン】感想(ネタバレ):パンダを守る痛快アクションコメディ

PANDA PLAN
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●こんなお話

 俳優のジャッキー・チェンがパンダを強奪グループからパンダを守ろうとする話。

●感想

 世界的な人気を誇るアクション俳優のジャッキー・チェンは、今日も映画の撮影に追われている。派手な格闘や危険なスタントをこなす一方で、現実離れした筋書きと決められた演技を繰り返す毎日に、本人は少しずつ物足りなさを感じていた。

 そんなある日、ジャッキーのもとに動物園から依頼が舞い込む。動物園で生まれた赤ちゃんパンダの里親になってほしいという話だった。ジャッキーは依頼を快諾し、マネージャーのデビッドとともに、赤ちゃんパンダのお披露目を兼ねた記念イベントへ向かう。

 そこでジャッキーは、赤ちゃんパンダの世話を担当する飼育員シャオジューと出会う。パンダの名前はダーバオ。愛らしい姿のダーバオを前に、ジャッキーは里親として関わることになる。しかし、その頃、ダーバオを狙って動き出している者たちがいた。

 チャ・クンを中心とする傭兵グループが、ダーバオを奪うために動物園へ侵入してくる。彼らを雇ったのは、莫大な資金を持つ大富豪だった。大富豪はダーバオを手に入れるため、傭兵たちに1億ドルという巨額の報酬を提示していた。

 傭兵たちは動物園を襲撃し、ダーバオを連れ去ろうとする。ジャッキーはデビッドやシャオジューとともにパンダを守るため、傭兵たちに立ち向かう。傭兵部隊のリーダーであるジェームズたちとの戦闘が始まり、ジャッキーは周囲にある物を利用しながら敵を相手に立ち回っていく。

 ジャッキーたちはダーバオを連れて動物園から脱出することに成功する。しかし、傭兵たちは執拗に追跡を続ける。逃走の末にジャッキーたちがたどり着いた灯台にも敵が現れ、ついにダーバオを奪われてしまう。

 ダーバオを手に入れた傭兵たちは、パンダを船に乗せて依頼主の待つハリファ荘園へ向かう。ジャッキーは大切なダーバオを取り戻すため、敵の拠点となった荘園へ乗り込むことになる。

 そこでジャッキーは、ダーバオを欲しがっていた大富豪の本当の目的を知ることになる。大富豪には白血病を患っている幼い娘がおり、少女はダーバオの大ファンだった。病気の治療を続ける娘に、少しでも楽しい時間を過ごさせてやりたい。大富豪がダーバオを求めた理由は、娘に大好きなパンダと一緒に過ごす時間を与えるためだった。

 事情を知ったジャッキーは、大富豪からダーバオを無理やり奪い返すのではなく、少女の願いをかなえることを選ぶ。こうしてジャッキーはダーバオを少女のもとへ連れて行き、彼女が大好きなパンダと直接触れ合う時間を作る。

 それから半年後。ジャッキーは相変わらず映画俳優として多忙な日々を送り、次々と新たな仕事に取り組んでいた。一方、ダーバオは「フーフー」という正式な名前を与えられ、シャオジューたち飼育員に大切に育てられている。四川省の動物園では、成長したフーフーの姿を見るために多くの人々が訪れ、人気者となっていた。

 そしてジャッキーとデビッドも、再び新たな仕事へと向かっていっておしまい。


 アクションコメディとして、とても気楽に楽しめる作品でした。ジャッキー・チェンが本人を思わせる「ジャッキー・チェン役」で登場し、赤ちゃんパンダを守るために武装した傭兵たちと戦うという設定だけでも楽しいです。しかも、ジャッキーを狙う側の武装グループの部下にジャッキー・チェンのファンがいて、戦いの最中にジャッキーを助けてくれる展開も面白かったです。ジャッキー・チェン本人が出演しているからこそ成立する、ちょっとしたメタ的な笑いになっていました。

 本作の大きな特徴は、全体的に安心して見られるところだと思います。アクション映画ではありますが、人が次々と命を落とすような展開にはならず、ジャッキーたちが危機に陥っても、どこか「まあ、ジャッキーなら何とかするだろう」と思いながら見ていられます。実際にピンチになっているはずなのに、それほど深刻な状況に感じられないところも含めて、かなり軽快な作品です。

 その一方で、あまりにも気楽に進んでいくため、緊張感という点では少し物足りなさもありました。傭兵たちに追われ、赤ちゃんパンダを奪われ、ジャッキーが敵の拠点へ乗り込むという展開なのですが、危機的な状況が続いているはずなのに、こちらまで焦らされるような感覚はあまりありません。物語が大きく盛り上がるというより、次々と起こる出来事をジャッキーが処理していくような、事務的な進み方に見える部分もありました。

 個人的には、パンダのためにミルクを用意しようとして、サイの乳を手に入れようとする場面が妙に印象に残りました。半ば呆然と見ていたのですが、こういう突拍子もない展開を真顔でやってしまうところも、本作のアクションコメディらしさだと思います。

 とはいえ、ジャッキー・チェンのアクションはしっかり用意されています。全盛期の作品のように、長時間にわたって身体能力を見せつけるアクションが連続するわけではありませんが、周囲の物を利用した立ち回りや、コミカルな動きを取り入れた戦闘など、ジャッキー映画らしい楽しさは味わえます。ジャッキー自身がジャッキー・チェンを演じていることもあり、本人のキャリアを知っているほどニヤリとできる場面もあります。

 パンダをめぐる大騒動を描きながら、アクション、コメディ、動物映画の要素をまとめた作品なので、重たい映画を見たいときよりも、何も考えずに楽しい映画を見たいときに向いていると思います。ジャッキー・チェンが赤ちゃんパンダを守りながら傭兵たちと戦うという設定を楽しみつつ、気軽に笑ってアクションを眺めるタイプの作品として鑑賞しました。

☆☆☆

鑑賞日:2026/07/26 DVD

監督チャン・ルアン 
脚本モン・イーダー 
シュ・ウェイ 
ジャン・ルアン 
出演ジャッキー・チェン 
ハン・イェンボー 
ウェイ・シャン 
シー・ツェ 
ハン・イェンボー 
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