映画【半次郎】感想(ネタバレ)

hanjirou
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●こんなお話

 薩摩藩士、中村半次郎の話。

●感想

 幕末という激動の時代と中村半次郎の人生を2時間で収めているため、後半は西南戦争を時間をかけて描いていますが。前半から中盤にかけては、中村半次郎が百章をして西郷隆盛にちょこっと出会ってすぐ上京して、ちょこっと恋をして。すぐに鳥羽伏見の戦いになって。すぐに陸軍少将となって立派な人物になって。すぐに征韓論に敗れて下野するという歴史的背景が激流で流れていってしまうので。いまいち、主人公の成長物語として感情移入する前にクライマックスの西南戦争まで突入するので、あまり盛り上がれませんでした。西郷さんもただ考えてるだけで一体何をしてるのだかわかりませんでした。どうして、みんなが慕っているのかわかりませんでした。

 ただ、薩摩示源流の独特の掛け声で上段から振り下ろす殺陣は見物でかっこよかったです。勇ましい音楽の中の戦闘シーンの迫力もすごかったです。

 中盤から最後までが西南戦争ですが、圧倒的物量の政府軍に押されてやられていく味方たちが戦死していくのがテロップが出て死んでいっても誰のこっちゃわからず盛り下がってしまいました。ドラマのように丁寧に人物を描いていって、死んでいく仲間たちだったら感動できたと思いますが。いかんせん、展開早すぎました。

 それに、主人公の最期に何故か突然現れる恋人ってのも安っぽすぎると思いました。ここ戦場ですけど、と思ってしまいます。

 とはいえ、日本人的な負けるとわかっていても立ち向かっていく男たちを見るのはなかなか熱いものがありました。 

☆☆☆

鑑賞日:2011/08/08 DVD

監督五十嵐匠 
脚本丸内敏治 
西田直子 
出演榎木孝明 
AKIRA 
白石美帆 
津田寛治 
坂上忍 
永澤俊矢 
広島光 
北村有起哉 
田中正次 
雛形あきこ 
葛山信吾 
竜雷太 
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