映画【未来を生きる君たちへ】感想(ネタバレ)

haevnen
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●こんなお話

 アフリカの難民キャンプとデンマークの理不尽な暴力の話。

●感想

 冒頭、難民キャンプで妊婦を残忍な手口で殺す悪党がいる紹介があってそこで医師として働く男。一方、少年クリスチャンは母親の死を経験して転校した学校で友だちになったエリアスと仲良くなるけどそのエリアスはイジメを受けていて。そのとばっちりをクリスチャンもくらう。そしたら、クリスチャンはいじめっ子にナイフを突きつけるような行動を起こす。
 ここで、クリスチャンの父親は「暴力では何も解決しない」と話すけど。そんなの子どものイジメの世界じゃ通用しないってことはわかるわけで、綺麗事にしか感じることができませんでした。

 一方、エリアスの父親はキャンプから帰ってきて子ども達と遊んでいたら子どもの喧嘩を仲裁したら相手側の親に殴られる。エリアスたちには「怖くない」と言って、もう一度その男の職場まで行き話しに行って暴力は怖くないと身をもって照明しようとするけど。ここはイマイチ理解できませんでした。そりゃ、エリアス父にとって毎日難民キャンプで地獄を見ている人にとってはそんくらいたいしたことないかもしれないですが。子ども達にとっては、やっぱりあんなおじさん怖いです。

 そして、火薬を見つけた子ども達。爆弾を作って、その暴力親父に復讐しようとするけどそうは思ったとおりにいかず。
 面白いのは、難民キャンプに戻った父親の治療を受けに来たのはオープニングで妊婦殺しをしていた悪党のボス。周りは「あんなヤツ、治療するな」というけど父親は「私は医者だ」と治療を始める。けど、その悪党が言った言葉にブチキレてとる行動。「暴力はいけない」という安易な言葉が通用しない世界。理不尽な世界があるという現実。あの行動は、いろいろ考えてしまうシーンでした。

 そして、ある事件で傷ついたクリスチャンがする行動。そこを乗り越えた先に垣間見せるやわらかい表情。

 100分間を見終えて、いろいろ学べる素晴らしい映画でした。

☆☆☆☆

鑑賞日:2012/04/12 DVD

監督スサンネ・ビア 
脚本アナス・トマス・イェンセン
出演ミカエル・ペルスブラント 
トリーヌ・ディルホム 
ウルリク・トムセン 
ヴィリアム・ユンク・ニールセン 
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