●こんなお話
地球制服を狙う宇宙人がメカゴジラをもってやってきてゴジラとキングシーサーが対抗する話。
●感想
物語は沖縄の工事現場で発見された洞窟の壁画から始まる。そこには「西から太陽が昇る」といった意味深な暗示が描かれていて、物語の鍵を握る重要な要素として登場。
そんな中、突如としてゴジラが現れたかと思えば、味方であるはずのアンギラスが襲いかかり、激しいバトルが繰り広げられる。だが、さらにもう一体のゴジラが登場し、ゴジラ同士の戦いに発展。最初に登場したゴジラの皮が剥がれると、中から銀色の金属ボディが露出し、正体は偽ゴジラ――つまりメカゴジラだったことが判明する。メカゴジラと本物のゴジラは一進一退の攻防を繰り広げた末、引き分けとなってそれぞれ去っていく。
メカゴジラの破片を分析すると、沖縄で発見された謎の物質と同一であることがわかり、一行は沖縄へ向かう。その途中、船上では謎の男がキングシーサーの置物を狙って襲撃してくる。正体は地球征服を企む宇宙人だったが、正体を現す間もなく狙撃され、海に落下してしまう。実は彼らが狙った置物は偽物で、本物は船長が厳重に守っていた。
沖縄に到着した博士は鍾乳洞を調査するが、そこには宇宙人の秘密基地が隠されていて捕まってしまう。仲間を人質に取られ、やむなくメカゴジラの修理を手伝わされるものの、宇宙人は約束を破って博士を殺そうとする。
そこにインターポールの捜査官が現れ、博士たちを救出。並行して、沖縄の住民たちの祈りによって、守り神・キングシーサーが古代より目覚め、メカゴジラと激突する。そこへゴジラも再登場し、二大怪獣が共闘してメカゴジラと死闘を繰り広げる。最終的にゴジラがメカゴジラの首をへし折り、完全に撃破。人間たちも宇宙人を倒し、地球の危機は去っておしまい。
メカゴジラのデザインは非常に魅力的で、両腕のミサイルを発射しながら敵に応戦し、首を回転させて背後の敵にも照準を合わせるギミックは圧巻。特撮としてのかっこよさが際立っていました。さらに佐藤勝の音楽も独特の緊張感を演出し、作品の世界観を盛り上げてくれます。
人間ドラマの部分も、シーサーをめぐる争奪戦や、ノーベル賞受賞の博士が敵に協力させられる葛藤、国際的なスパイ活動を思わせる展開が絡み合い、単なる怪獣映画にとどまらない奥行きがあると思います。インターポールの捜査官も大活躍で、展開にスピード感を与えてくれてました。
ただし、キングシーサー復活の儀式で歌われる曲が沖縄民謡ではなく、昭和歌謡風のメロディだったのはやや拍子抜けで。さらに、地球征服を目論む宇宙人の見た目がなぜかゴリラで、敵自ら作戦をベラベラ喋ってしまうなど、緊張感に欠ける場面もあったのは残念でした。
それでも、後半の怪獣バトルは大迫力で、メカゴジラの圧倒的な存在感と、ゴジラ&キングシーサーの共闘は見応え十分。怪獣ファンなら満足できる、派手で熱い1本でした。
☆☆☆
鑑賞日: 2016/07/30 Hulu 2024/05/05 Hulu
監督 | 福田純 |
---|---|
特技監督 | 中野昭慶 |
脚本 | 福田純 |
山浦弘靖 | |
原作 | 関沢新一 |
福島正実 |
出演 | 大門正明 |
---|---|
青山一也 | |
田島令子 | |
平田昭彦 | |
松下ひろみ | |
小泉博 | |
今福正雄 | |
ベルベラ・リーン | |
岸田森 | |
睦五郎 | |
草野大悟 | |
鳥居功靖 | |
佐原健二 | |
小川安三 |
コメント