ドラマ【GIRI/HAJI】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　弟がイギリスへ行ったらしいことを知った刑事がイギリスでいろいろ揉め事に巻き込まれる話。

●感想

　外国のスタッフさんたちが撮影した日本という違和感が良い感じに働いていて、日本の映像がクールに撮られていて、画面を引っ張る力のあるドラマシリーズだったと思います。後半になるにつれて、日本のおばあちゃんやおばさんがメインのストーリーに加わりますが、その人たちもめちゃくちゃかっこよかったです。

　ただお話の方はそこまで吸引力を感じることが出来ず退屈に感じるところが多かったです。主人公の兄弟も特に能動的に感じずに事件やカタキ役たちが動いてやっと自分たちも動いているだけにしか見えなかったり、イギリスのヒロインの刑事さんも特に刑事っぽいことをせずに過去の恋愛とかに悩むだけな印象でした。

　いくら息子の頼みだからとはいえ、普通の主婦がヤクザの屋敷に息子を奪還しに行くというエピソードは結構無茶苦茶なのではないかと思いました。しかも普通に掃除のふりして忍び込むという、しかもそれが結構簡単というのがどういう気持ちで見ればいいのかわからなかったです。

　主人公も主人公で日本の奥さんに愛想つかされたから、イギリスのヒロインに行っちゃった風にしかどうしても見えずになんかフラフラしている奴だなという印象しか持てなかったです。

　外国製の日本の描き方だからか、日本語のセリフが奇妙なやり取りで英語の翻訳が微妙におかしいのかな？　と思うところがあって物語に入り込めなかったです。それと単純に台詞が音声として聞き取りにくいのもマイナスでした。

　そして最終話のラストでいきなりの演出の急展開とかどういう気持ちで見たらいいのかちょっとわからなかったです。役者さんたち、めちゃ練習したのかな？　という気持ちになってみてました。最終話の同時進行でいろんな登場人物たちの解決策もカタルシスを得られるものではなかったです。日本に交換としてやってきたイギリスの刑事さんが意外な見せ場があるのが驚きました。

　とはいえ、娘さん役の女優さんが魅力的に感じるドラマシリーズで、あとタイトルもうちょっと何とかならなかったかな？　と考えてしまう作品でした。

☆☆☆

鑑賞日:2020/02/04