映画【13日の金曜日 (2009年版) 】感想(ネタバレ):ジェイソン再び…だけど何かが足りない?

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●こんなお話

 バカ騒ぎしているアメリカのティーンたちが殺人鬼に殺されていく話。 

●感想

 物語はクリスタルレイクにやってきた若者たちが、大麻を探しつつジェイソンの噂話をしながらキャンプを楽しもうとするところから始まります。序盤からジェイソンが登場し、寝袋ごと焼かれたり、トラバサミで襲われたりと容赦ない殺戮が続き、早くも一人の女性を残してほぼ全滅。そこから時間が経ち、別の日に新たな若者グループが登場します。

 ガソリンスタンドで妹を探す青年と遭遇し、彼の事情に同情する者もいれば、グループのリーダーのように露骨に嫌な態度を取る者もいて、空気がどこかピリついています。このグループはリーダーの別荘に滞在し、湖で遊んだり、酒を飲んだり、ピンポンをしたりと、典型的なバカンスモード。

 そこに妹を探していた兄が訪ねてきますが、案の定リーダーに邪険にされてしまい、空気が悪くなります。その頃、ジェイソンは単独でいた地元の男性を殺害し、彼が持っていたホッケーマスクを手に入れて“いつもの姿”に。 

 湖ではボートに乗っていた若者が弓矢で射抜かれ、もう一人はナタで頭を割られます。さらに、兄が湖の反対側でジェイソンの隠れ家らしき場所を発見し、地下で妹が生きていることも判明。けれど兄はまだ気づかず、そこにジェイソンが戻ってきて再び惨劇が起こります。

 その後も別荘ではリーダーが女性と関係を持ったり、物置に向かったアジア系の友人が殺されたり。一人また一人と次々にジェイソンの犠牲となっていきます。助けを求めに来た警官もあっという間に殺され、仲間の死を知らずに探しに行った者も無残な最期を迎えます。

 兄と妹、そして生存者たちは再びジェイソンの住処に向かい、妹を救出。仲間の一人は脱出中に殺されてしまいますが、兄妹だけがなんとか逃げ延び、チェーンを使ってジェイソンを水中に沈め、決着がついたかに見えます。けれど、最後に不気味な余韻を残して物語はおしまい。

 映像はリメイクによって洗練されており、ビジュアル面では一定の満足感がありました。特に序盤23分でテンポよく犠牲者が出て、タイトルがドーンと出る構成はインパクトがあり、構成としては面白かったです。ただその後、また新たなグループの紹介から始まるため、短めの尺(100分ほど)ながらも再スタートする構成に少し疲れてしまいます。

 そして新しい若者たちも、先に登場したグループと性格的に大差がなく、同じような展開の繰り返しが続くため、やや冗長に感じてしまいました。バカ騒ぎを延々と見せられるだけの印象が強く、ジェイソンの殺害シーンもあまり工夫がなく、恐怖感が薄れてしまっていたのは残念です。

 せっかくのリメイクであれば、もっと創意工夫された展開やスリルが欲しかったところです。結果的に、リメイクする意義をあまり感じられない映画という印象でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2009/09/12 Blu-ray  2018/08/17 NETFLIX 2023/08/26 Amazonプライム・ビデオ

監督マーカス・ニスペル 
脚本ダミアン・シャノン 
マーク・スウィフト 
原案ダミアン・シャノン 
マーク・スウィフト 
マーク・ホイートン 
製作マイケル・ベイ 

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