●こんなお話
ユダヤ人歴史学者がホロコースト否定論者の学者さんに提訴されて争う法廷劇。
●感想
ホロコーストそのものがなかったという学者さんがいて彼が主人公の歴史学者に喧嘩を吹っ掛ける形で裁判が始まってイギリスの裁判では推定無罪がなくて被告側が証明していかないといけないというこれまたなかなか日本じゃ考えられない裁判制度を見ることができて勉強になりました。ホロコーストそのものについても歴史ものとして勉強になる映画でした。
ですが、勉強にはなって見て時間を無駄にしたとか損したとかのレベルではなかったですが。映画としては至って普通で特段面白さが感じられなかったです。
主人公は大弁護団を組んでスピルバーグ監督の支援まで受けているのに対してカタキ役の原告は1人で立ち向かうという。カタキ役の方が可哀そうになってきて、彼を主役にした方が面白かったのではないかと考えてしまいました。
それにホロコーストはなかったとああいえばこういうで論理を展開していかにして論破していくのかと思っていたら、指摘されると簡単に「誰にでも間違いはある」とか簡単に自分のミスを認めてしまってあっさりと敗北宣言をしてしまって何の面白さもなかったです。主人公も裁判の作戦として喋ってはいけないということを言われているので、ひたすら待ちのお芝居で特にこれといったことをしないまま進んで行って法廷劇で窮地をいかに突破するのかという面白さは皆無でした。しかも最後の最後で裁判長の1人の判断でピンチになるのかと思いきや、数分後には裁判長が判決文を書いて勝訴しちゃうというのも何で勝ったのか負けたのかというロジックがよくわからないのでカタルシスがまるでなかったです。エピローグで弁護団と笑顔で「よくやったな」的な大団円になっても白けてしまうエンディングでした。
このような裁判が行われたんだという実話の勉強にはなる映画でした。
☆☆☆
鑑賞日: 2018/01/22 TOHOシネマズシャンテ
監督 | ミック・ジャクソン |
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脚本 | デヴィッド・ヘア |
原作 | デボラ・E・リップシュタット |
出演 | レイチェル・ワイズ |
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トム・ウィルキンソン | |
ティモシー・スポール |
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