映画【ただ悪より救いたまえ】感想(ネタバレ)

deliver-us-from-evil-2
スポンサーリンク

●こんなお話

 引退したい殺し屋が逆に殺し屋に狙われて、恋人が残して人身売買に巻き込まれた子供を守るためにバンコクでレスキューしようとする話。

●感想

 東京で狂犬なヤクザの親分を襲撃する主人公の殺し屋。引退を決意して東京の居酒屋に飾ってあったパナマの写真を見て行ってみたい気持ちになる。タイのバンコクでかつての恋人が投資詐欺に遭って、娘が人身売買組織に誘拐されてしまう。それを知った主人公がバンコクへ飛び、冒頭で殺されたヤクザの弟が殺し屋でリベンジのために主人公を追いかけてくる。

 ファン・ジョンミンとイ・ジョンジェのスター俳優対決が見もので、バンコクの人身売買組織の子供たちが監禁されてるマンションの廊下の向こうからやってくるイ・ジョンジェに立ち向かうファン・ジョンミン、という構図や娘が監禁されている工場に乗り込もうとしたらトゥクトゥクに乗って立ちはだかるイ・ジョンジェ、という構図とか2人の対決が1番盛り上がるポイントでした。

 ただお話の方は結構鈍重で、主人公のかつての恋人が亡くなって遺体に会いに行く主人公や主人公の過去の挿入があったりしますが。正直話が進展しているものではなく、かつ主人公の深みを描いているとは思えず。早く対決に向かわないかなと時間が気になりました。

 主人公が人身売買組織にさらわれた娘を救うために立ちはだかる人間には拷問したりして情報を得て次の展開に向かっていく。カタキ役の殺し屋も東京で主人公の関係者を拷問して主人公の情報を得ていく。カタキ役の暴力で全部解決するのとかは面白くて、バンコクの銃砲店で銃器を強奪したり。大金を持っていたためにチンピラに襲われたりするのを返り討ちにしたりするのとか凶暴性が怖くて面白いキャラクターでした。

 バンコクで知り合いが増えて通訳の手伝ってもらいつつ子供のもとに近づいていく。バンコクのマフィアや警察も入ってきたりして…。ここらへんのバンコクの縄張り争いも主人公2人の対決というところとは別の流れなので退屈でした。主人公やカタキ役の前に立ちはだかったりしますが、当然やられやくとしての機能しかしていなかったです。特殊部隊に囲まれているのにその危機を突破していくカタキ役。

 またクライマックスで娘を助けようと頑張る主人公とカタキ役の戦いもスーツケースの中の娘さんの不死身っぷりが凄くて、手りゅう弾で吹き飛ばされてもかすり傷程度なのが凄かったです。というか、人身売買組織に監禁されて母を亡くし父親も目の前で重傷を負いという壮絶体験が心配になる映画でした。

 アクションシーンは迫力があって凄いですが、娘を探すために暴力をふるっていくモノとしては鈍重で盛り上がりを感じにくい映画で残念でした。

☆☆☆

鑑賞日:2022/01/05 川崎チネチッタ

監督ホン・ウォンチャン 
脚本ホン・ウォンチャン 
出演ファン・ジョンミン 
イ・ジョンジェ 
パク・ジョンミン 
豊原功補 
白竜 
タイトルとURLをコピーしました