映画【バトル・オブ・ザ・リバー 金剛川決戦】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 川を渡りたい中国軍と川を渡るのを阻止したいアメリカ軍の戦いの話。

●感想

 朝鮮戦争の中国側の言い分の説明が入って、1本の橋を巡っての戦いが描写されていきます。人民解放軍の歩兵目線、米国のパイロット目線、高射砲の射手目線で同じ時間が繰り返し描くという構成でした。

 最初の歩兵目線でダイジェスト的に砲撃や空襲が繰り返されて破壊され、速攻で工兵が橋を修理してまた空襲が行われて…というのの繰り返しで役者さんの顔や名前が区別がつきにくく何が起こっているのかわかりにくかったですが。2章でアメリカのパイロット、3章で高射砲と同じ時間が繰り返されるのでだんだんと状況説明がわかっていって、後半になるにつれて尻あがりに面白くなっていく構成でした。

 最初は森の中を進軍して空襲を受けたり、橋にたどり着いて双眼鏡で様子を見て無線を扱う女性兵士が走り回ったりするのを双眼鏡から覗いて、どっかんどっかんと水柱やスローで飛行機が壊れていく様子などが映されていきます。ここら辺の序盤は結構退屈でただひたすら空襲や爆弾が爆発しての混乱が繰り返されるだけで盛り上がりに欠けました。

 アメリカパイロット側目線になってから、橋が爆発する順番、飛行機が墜落させられる順番などがわかってきて答え合わせ的な面白さとお互いが殺し合いの精神でやっつけてやるという戦争のときのバイオレンスっぷりが発揮されて意地で男たちの戦いな面が押し出されていくのが面白かったです。

 第3章で高射砲の射手がメインになってからは、バンバン銃撃されて人体破壊される中、恐れもせずに撃ちまくる人民解放軍の兵隊さんたちが凄いです。そしてチャイナアクションスターとなったウー・ジンさんの模範的な兵隊っぷりのあと、主人公が熱くなって自己犠牲の精神を発揮して部下の命をもろともせずに自殺行為で飛行機の射撃に対して高射砲を撃ちまくる。このときに主人公とパイロットの横顔のアップのカットバックの中、銃声が響き渡るところとかはアドレナリンが出る盛り上がる見せ場だったと思います。そして片手片足がもげても1人で高射砲のもとまで歩いて、さっきまで5人くらいで操作していた高射砲を1人で操作しておとりになる主人公の姿は、もはやホラーを通り越してコメデイ的に見えてしまって笑ってしまういう。

 その後の、すべてが燃え尽きた後の橋で人民解放軍の兵隊がワ~とやってきて、アメリカのパイロットが様子を見に行くと蟻のように人が橋となって他の兵隊を渡らせているという描写も笑ってしまいました。

 とはいえアクションの迫力はあるし、「抗米援朝」という中国側から描いた朝鮮戦争というのはあまり見たことがない映画で面白かったです。

☆☆☆

鑑賞日:2022/01/04 DVD

監督クワン・フー 
グオ・ファン 
ルー・ヤン 
脚本クワン・フー 
チャオ・ニンギュ 
グァ・ルイ 
ガオ・リンヤン 
ジン・ユー 
チャン・クー 
出演チャン・イー 
ウー・ジン 
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