映画【CUT】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 殴られ屋がひたすらぶん殴られる話。

●感想

 冒頭からの状況説明が何だかよくわからず、登場人物たちの関係性を理解するのに時間がかかりました。
 屋上で上映会している主人公の下へやってくるヤクザ→ヤクザ事務所で借金返済を迫られる主人公→潰れたボクシングジムのバーにいる常盤貴子と笹野高史→やってくる主人公、飛び出して街を走る。
 ここまで見て、ヤクザ事務所からバーにやってきてどうして飛び出すのかわからなかったのですが。見ていくうちに、ボクシングジムにバーをつけて。更にその奥の部屋でマージャンをしているヤクザたちがいて、事務所もそこにあるのだと気づきました。物凄くわかりずらかったです。しかも、このヤクザたちが何をしているのかがよくわかりませんでした。「上にばれたらよ」や「上の連中がよ」と「上」って何だよ。と思いながら見てました。

 そもそも主人公がやたらとシネコンを批判してエンタテイメント作品をコケおろすのには納得ができませんでした。ただ映画が作ることのできない不満を社会にぶちまけてるだけにしか見えなかったです。そりゃ、誰も見向きもしないよ。と思ってしまいました。

 殴られ屋として借金を返済していく主人公ですが、この格闘シーンも何だか迫力がなくて。どこをどう殴られているのかがわかりずらいのも入り込めなかったです。

 クライマックスで100発殴られて、100本の映画を思い出しながら殴られるシーンで。思い入れのある映画もあれば全く知らない映画もあったりして、あの映画たちを並べられてどう受け止めていいのかわかりませんでした。監督のセンスなのか、主人公の気持ちの映画たちなのか。

 ただ、役者さんたちは素晴らしくて。主人公の西島秀俊さんや常盤貴子さん、でんでんさん菅田俊さん凄かったです。

☆☆

鑑賞日:2011/12/18 東京国際映画祭

監督アミール・ナデリ 
脚本アミール・ナデリ 
アボウ・ファルマン 
共同脚本青山真治 
田澤裕一 
出演西島秀俊 
常盤貴子 
菅田俊 
でんでん 
鈴木卓爾 
笹野高史 
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