●こんなお話
心霊現象のある家で除霊をしようとする話。
●感想
謎の心霊現象に襲われる母娘の相談があって芸能人が霊能者とその家に行って除霊するところを密着していきます。
霊能者は盛り塩を置いたり、ボールを転がしたりして何かがあると示すものの、具体的な説明はせず除霊を行う。すると、娘が異常をきたし、飼い犬をかみ殺し、さらには霊能者にまで噛みつく事態が起きる。事態は想像以上に深刻で、霊の影響が家族に及ぶ様子が描かれる。
霊能者は師匠を伴って再度除霊に挑むが、黒いもやもやの存在に襲われ、お弟子さんが意識不明に陥る。その後、お弟子さんは亡くなり、師匠も交通事故に遭い意識不明となる。さらに病室で謎のもやもやに襲われ、師匠も命を落とす。霊の存在の強さと恐ろしさが次第に明らかになっていく展開である。
新たに登場する自称ネオという霊能者は、件の家で除霊活動を行う。隣人が怪しいと踏み込み調査すると、呪いをかけていたのは隣人であることが判明し、追い出して一応の解決を迎える。しかし夜中、謎の集団が家を取り囲み、ネオは待ち伏せして集団を撃退する。さらに、母娘だと思われていた存在はカルト集団のメンバーであり、本当の母親の行方は不明のままとなる。
物語のクライマックスでは、娘から黒いもやもやが発生し、除霊の際に芸能人の一人の生霊が現れる。ネオは「戦いはこれからだ」と語り、物語は次作への期待を残して幕を閉じる。
画面の端に不気味な顔が映る演出や、もやもやの表現はゾワゾワする怖さがあり、ホラー映画としての魅力を高めていた点は面白かったです。また、中盤から登場するネオは漫画的なキャラクターで、単純にユニークで魅力的でした。ただし、除霊活動は手をかざして「うー」とうなるだけで、見た目としての派手さや動きの面白さが少ないのが惜しまれました。
さらに、芸能人の一人が途中で人格が変わり、事務所の人を殺害する展開や、生霊の出現などは詳細な説明が少なく、物語の背景がわかりにくい印象でした。展開も、1人目、2人目、3人目と霊能者が入れ替わるたびに同じような除霊の繰り返しとなるため、少し単調に感じられる部分もありました。それでも、ホラーとしての基本的な恐怖演出や、ネオのキャラクターは楽しめる要素として際立っていました。
☆☆
鑑賞日:2022/12/13 Amazonプライム・ビデオ
監督 | 白石晃士 |
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脚本 | 白石晃士 |
出演 | あびる優 |
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岩佐真悠子 | |
入来茉里 | |
岡本夏美 | |
林田麻里 | |
井上肇 | |
山口森広 | |
小山田サユリ | |
三浦涼介 |