映画【クラッシュ(2004)】感想(ネタバレ)

crash
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●こんなお話

 人種のサラダボウルのアメリカで生きるの大変だなと勉強になる話。

●感想

 人種差別をひたすらに描いたエピソードで、誰でも差別したりされたりというアメリカ社会で生きる難しさが辛いです。たくさんの登場人物を同時進行で描いていくのが上手で職人さんのうまさが光る映画でした。

 ただ見終わってみると特にこれといって残るものはなかったです。良さげな雰囲気はあるけど、正直だからなんだったんだろう? という疑問だけが残ってしまいました。

 差別主義者な警官が黒人を助けたり、逆にその差別主義の先輩警官についていけない優しい警官がヒッチハイクしてきた黒人さんを…。とかいろんな角度で見られる構図にはなっていますが、リアリティという面で見てしまうと不満に感じる部分が多くて入り込めなかったです。

 ヒッチハイクしてきた黒人が車に会った像を見ていきなり笑いだすのがきっかけで悲劇になりますが、自分と同じ像を持っていたから笑い出す。ということになるのだろうか? そして笑われたからいきなり怒り出すだろうか? とか。ペルシャ人の経営者が強盗に入られて自暴自棄になって鍵屋のもとに行って拳銃をむけますが、住宅街の真昼間にそんなことするのだろうか? 検事夫婦とかも最初は重要っぽく出てくるのに、あまり大したきっかけもなく奥さんはきつくあたっていた家政婦さんに「あなたは友達」みたいなことを泣きながら言っていたのはなんでだろうか。とちょっとボケッと見ていただけではわからなかったです。

 差別してた人が映画の中で報いを受けるわけでもなく、改心するわけでもなく。そのまんまでそのまんま終わる。という映画があってもいいとは思いますが、結局、映画が始まる前と終わった後でもそのまんまアメリカでの生活は続くよ、というだけにしか感じられない自分が悲しかったです。

☆☆☆

鑑賞日: 2016/04/24 NETFLIX

監督ポール・ハギス 
脚本ポール・ハギス 
ボビー・モレスコ 
原案ポール・ハギス 
出演サンドラ・ブロック 
ドン・チードル 
マット・ディロン 
ジェニファー・エスポジット 
ウィリアム・フィクナー 
ブレンダン・フレイザー 
テレンス・ハワード 
クリス・“リュダクリス”ブリッジス 
サンディ・ニュートン 
ライアン・フィリップ 
ラレンツ・テイル 
ノーナ・ゲイ 
マイケル・ペーニャ 

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