映画【血煙高田の馬場】感想(ネタバレ)

Chikemuri-Takadanobaba
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●こんなお話

 飲んだくれの浪人が長屋の人たちと交流しつつ叔父さんが果し合いに参加するので助太刀する話。

●感想

 街で喧嘩が発生すると関係ないっぽいのに参加してくる主人公の中山安兵衛。今日も飲んだくれてべろべろで長屋の人たちと夫婦喧嘩を止めたりして軽口叩きながら生活している。叔父さんが訪ねてきて、もっとしっかりしろと怒ってくるので苦手。叔父さんが御前試合で勝って殿様から褒められたけど、相手から憎まれて果たし状を受領して決闘することになって、叔父さんのピンチに主人公が駆け付ける。

 基本、コメディで長屋の人たちの軽口や楽しそうな生活っぷりが見ていてニコニコしながらみられる1本でした。主人公はほとんど全編に渡って酔っぱらっている映画でした。

 酔っぱらっているけど喧嘩の仲裁をしてお嫁さん候補みたいな女性がいたり、叔父さんが真剣な面持ちで訪ねてくるけど主人公は不在でしばらく待つけど時間となったので住民に「よろしく伝えてくれ」と立ち去る。「泣いてたぜ」と叔父さんの様子がおかしいと気づくけど。主人公も他の長屋の人たちも真剣に取り合わない。けれど手紙を読んでいく中で、さっきまでへべれけで運ばれてたのにシャキッとするのが大事な人がピンチになるとアルコールの力を吹き飛ぶんだと勉強になりました。

 そして有名な阪妻の決闘へ向かうダッシュから彼を追いかける住民たちの「わっしょいわっしょい」というのから異様なテンションで盛り上がるクライマックスでした。「16、17、18」と人数を数えてから片足でぴょんぴょん飛び跳ねながらの殺陣がかっこいいクライマックスでカタルシスを得られました。

 ただ60分くらいの中編なので仕方ないかと思いますが、叔父さんと御前試合の対戦相手の兄弟だかが全く描かれなので、どういう事情があるのかとか一切ないのが残念でした。そのため叔父さんが果し合いにかける意気込みなんかが伝わりにくかったです。

 とはいえ、短い作品で見やすいコメディとして楽しい時間を過ごせました。

☆☆☆☆

鑑賞日:2021/12/15 Amazonプライム・ビデオ

監督マキノ正博 
稲垣浩 
脚本牧陶三 
原作牧陶三 
出演阪東妻三郎 
市川百々之助 
瀬川路三郎 
香川良介 
尾上華丈 
原駒子 
志村喬 
市川正二郎 
磯川勝彦 
藤川三之祐 
久米譲 
片岡松燕 
仁礼功太郎 
伊庭駿三郎 
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