映画【親愛なる君へ】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 間借り人の主人公が血の繋がっていない老婆と子どもの面倒を見て、老婆の死をきっかけにいろんな過去が少しずつ明らかになっていく話。

●感想

 主人公が留置場にいてそこから法廷へ向かう。殺人罪と麻薬の罪で起訴されているらしい。時間は戻って主人公が料理をして子どもと老婆のお世話をしていて、老婆の息子が中国からお正月で帰省しているらしい。その息子の兄はもう亡くなっていて、主人公は彼のパートナーで彼が亡くなった後も彼の母親と息子のお世話をしている。それから半年後に母親が亡くなり、息子が「こないだまで元気だったのになぜ?」と疑問を持ち、解剖の結果、薬物が検出されて、しかも家の権利が自分ではなく孫のほうにいっているので主人公が殺害したのではないか? となってくる。

 話は静かに進行して、老婆を殺害したのは本当なのか? 一体何があったのか? 真相が明らかになっていく回想とそこから主人公のアイデンティティーや医療や介護の問題が描かれていきます。

 刑事の取り調べでなぜ血の繋がらない人間の世話をしているのか? と問われて「もし私が女性だったら、結婚した夫の死後夫の連れ子と姑の面倒をみていて同じことを聞きますか?」と返す主人公。このセリフが映画全体のテーマを語っている台詞だと思いました。

 老婆は糖尿病に苦しみ痛みに苦しんでいる。痛み止めを処方してもらうけど、民間療法とかをあいまにやったりしてどんどん症状がひどくなっていく。主人公は出会った男から強力な鎮痛剤をもらう。

 回想で明らかになる母親の病状の苦しみとそれの解放。その後、罪状を受け入れる主人公。その後、主人公がいなくなって落ち込む子供のもとに主人公からノートが手渡されて、パートナーの死の真相が明らかになっていく。それを知って子供が検察官に自分がしたことを告白。叔父さんと中国へ引っ越す。主人公もピアノ教室に戻り、そこで録音された主人公と子供で作曲していた曲を聞く。

 大仰にお芝居とかをするわけでもなく、あくまで淡々と静かに進んでいい方向へ転がそうとするけど上手くいかない主人公たちを見ていて胸が苦しくなる映画でした。

 ただ検察官だか裁判官が自ら被告の子供に会いに行って被告の証拠品を手渡したり、主人公が自分のせいだと思っているパートナーの死は、もともとパートナーが主人公と奥さんと二股をかけて奥さんのブログで付き合っているとか妊娠したとかを知るという残酷なことをしていて酷い男だし、主人公が奥さんのブログに書きこんだことをきっかけに離婚したという原因を作ったことが判明して、翌朝自分から高山病で具合が悪い中、歩き回った結果亡くなるということだったので、あまり主人公のせいではないのではなかろうかと個人的には思ってしまいました。それに違法と思われる鎮痛剤を子どもが簡単に手に入れらる場所に置いてあるのとかもいかがなものだろうか。そもそも主人公が寝ていて子供と母親だけで話が進行するというのも無理があるのではと思ってしまいました。

 良い映画で力作だとは思いますが、1つ1つのシーンが長くて全体的に退屈に感じてしまう映画でもありました。

☆☆☆

鑑賞日:2021/12/22 キネカ大森

監督チェン・ヨウジエ 
監修ヤン・ヤーチェ 
脚本チェン・ヨウジエ 
出演モー・ズーイー 
ヤオ・チュエンヤオ 
チェン・シューファン 
バイ・ルンイン 
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