●こんなお話
新選組を離脱した一派が新選組と対立が深まっていく話。
●感想
現代の京都で、油小路事件が起こっているところから物語は始まります。会津藩を脱藩した浪人が主人公で、賭場での揉め事をきっかけに御陵衛士の一団と知り合い、少しずつ関係を深めていく。
男娼とその恋人と思われる女性が、それぞれ苦境の中で懸命に生きていく様子が描かれ、また伊東甲子太郎とその同志たちが、時代の行く末を語り合う場面が印象的でした。斎藤一は御陵衛士として登場しますが、後に武田観柳斎を暗殺し、組織内での対立や粛清の現実が浮き彫りになる。大石鍬次郎も時折顔を出し、物語の緊張感を高めていく。
やがて、伊東甲子太郎は近藤勇に招かれ、意見の対立の末にその場を去りますが、直後に新選組の襲撃を受ける。暗殺を志願した大石鍬次郎によって伊東は命を落とし、残された御陵衛士たちも待ち伏せを受け、激しい斬り合いに巻き込まれていく。主人公の会津浪人も運命に翻弄され、物語は明治へと移り変わり、斎藤一が警視庁の採用面接らしき場面に登場しておしまい。
全体として、作品は非常に暗いトーンで統一されており、登場人物に感情移入しにくい作風となっていました。新選組や幕末の歴史を題材にしているものの、登場人物の数が多く、顔や名前の判別が難しい場面が多かったため、誰が何をしているのかを把握するのに苦労する120分でした。
また、現代の京都という舞台で突然本気の斬り合いが展開されるという設定も非常に実験的で、何らかの象徴表現であることは理解できますが、自分のように理解力があまり高くない者にとっては、リアリティとのギャップが大きく、違和感ばかりが先立ってしまう1作でした。
☆☆
鑑賞日:2024/05/19 U-NEXT
リンク
監督 | 福岡芳穂 |
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脚本 | 港岳彦 |
出演 | 上川周作 |
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塩顕治 | |
池内祥人 | |
村井崇記 | |
佐々木詩音 | |
延岡圭悟 | |
松本薫 | |
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