●こんなお話
エンドアに不時着した子供が親を助けるためにイウォークとレスキューしに行く話。
●感想
宇宙船が不時着したのは、緑あふれる森の惑星エンドア。そこには小さな体でふさふさの毛に包まれたイウォーク族が暮らしていて、彼らの素朴でたくましい生活ぶりが描かれていきます。森の中を歩くイウォークの一人が、不時着した宇宙船を発見し、仲間たちとともに現場へ向かうと、その中には人間の少女が倒れていて、近くには彼女の兄もいたことから、ふたりを自分たちの村へと連れて帰ることに。
少女は病にかかっており、ぐったりとした様子。心配する兄の姿を見て、イウォークたちは自分たちの知恵と自然の力でつくった薬を与える。薬を飲んだことで少女の容体は少しずつ回復へ向かうが、まだ足りない。より強力な薬を求めて兄とイウォークたちは協力し、森の奥地へと分け入っていく。困難の末に薬を手に入れ、妹も元気を取り戻していく。
やがて兄妹は両親を探すためにイウォークたちの元を離れるが、森の中で怪獣に襲われてしまい、なんとか木の中に逃げ込んで一晩を過ごす。翌朝、兄妹の行方を追ってきたイウォークたちが到着し、怪獣と勇敢に戦って撃退。その怪獣が人間の持ち物を持っていたことから、どうやら彼らの両親も怪獣にさらわれたらしいということが分かり、イウォークの仲間たちを集めて、怪獣の親玉が潜む場所へと一行は出発する。
長い冒険の末にたどり着いた巣の奥には、巨大な怪獣の親玉と、檻の中に捕らえられた両親の姿。兄妹とイウォークたちは力を合わせて親玉と戦い、追い詰められながらも知恵と勇気で立ち向かって、ついに家族は再会を果たすことができる。
全体を通して、着ぐるみやミニチュア、アニマトロニクスなど、懐かしい特撮の楽しさが詰まっている作品でした。特に、洞窟の中で登場する巨大グモとのバトルは迫力がありながらもどこか微笑ましく、心が踊る場面のひとつだったように思います。怪獣たちの動きや造形にも細やかな工夫が感じられて、眺めているだけでも楽しい時間を過ごせました。
ただ、ひとつ気になったのは、兄の態度が少し偉そうで、イウォークたちに対して感謝の気持ちが見えにくかったところです。異なる文化に触れた時の接し方という点で、もう少し学んでほしいところもあったかもしれません。でもそんな彼の態度も含めて、家族や他者との関係が少しずつ変化していく過程を描こうとしていたようにも思いました。
☆☆☆
鑑賞日:2023/05/31 Disney+
監督 | ジョン・コーティ |
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脚本 | ボブ・キャロウ |
原案 | ジョージ・ルーカス |
出演 | エリック・ウォーカー |
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ワーウィック・デイヴィス | |
フィニュラ・フラナガン | |
ガイ・ボイド | |
オーブリー・ミラー | |
バール・アイヴス |