映画【3-4×10月】感想(ネタバレ):独特の感情表現が光るヤクザ×野球の異色ストーリー

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●こんなお話

 草野球チームとヤクザの喧嘩からどんどん発展していく話。

●感想

 草野球をしているシーンから始まる物語で、野球のルールもよくわからずぼんやりしている主人公が印象的だ。彼はガソリンスタンドでバイトをしているが、そこでヤクザと揉め事を起こしてしまう。

 野球チームの監督は元ヤクザで、主人公の知り合いでもある。そのため「なんとかしてくれ」と頼みに行くが、監督はけんもほろろに断る。主人公はその後、ヤクザの幹部を呼び出してボコボコにするが、数日後に返り討ちに遭う。

 物語は沖縄へと舞台を移し、主人公たちは知り合いの沖縄のヤクザから拳銃を手に入れるミッションを受ける。沖縄のヤクザたちは自分たちの揉め事を抱えており、殴り込みで幹部を射殺するが、それもまた復讐を招く展開に。

 拳銃を手に入れた主人公たちはヤクザの事務所に殴り込みをかけるが、銃の扱いに慣れておらず、見つかってしまい仲間はボコボコにされる。主人公は最後にガソリンスタンドのタンクローリーで事務所に突っ込もうとするシーンで物語はおしまい。

 登場人物もストーリーも感情を排し、唐突に起こる展開が強烈な印象を残す。主人公の兄貴分がボコボコにされたことがきっかけで、沖縄で銃を入手しようとし、そこで無茶苦茶な沖縄のヤクザと知り合い協力を得る流れも見どころ。そのヤクザは組のお金を盗んだため、金を返すか指を詰めるよう命じられている。

 また、主人公に急に彼女ができて一緒にドライブに出かける場面や、沖縄で簡単にヤクザと知り合い拳銃を手に入れる展開もスムーズに進むが、終盤の沖縄の海岸での野球シーンはやや冗長で退屈に感じる部分もありました。

 それでも、代打で見逃し三振した男が「振らなきゃ始まらない」とバットを振り続ける話は印象的で、90分間飽きずに見られる作品でした。

☆☆☆☆

鑑賞日: 2013/01/12  2015/02/27 DVD

監督北野武 
脚本北野武 
出演小野昌彦 
石田ゆり子 
井口薫仁 
飯塚実 
芦川誠 
小沢仁志 
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