映画【白頭山大噴火】感想(ネタバレ)

ashfall
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●こんなお話

 北朝鮮側中国国境の山が大噴火してこのままだと朝鮮半島沈没ということで韓国軍が核爆弾で半島沈没を阻止しようと頑張る話。

●感想

 開始5分でタイトルの白頭山大噴火が起こってテレビモニターでの北朝鮮の映像からしばらくしてから緊急地震速報が流れて主人公のもとまでに地震がやってきて、高層ビルがどんどん崩れていく。ハリウッド映画のディザスタームービー大作に負けないくらいの映像の迫力で最初に一気に掴まれるツカミでした。

 ハ・ジョンウ演じる主人公はまもなく除隊で奥さんも臨月。そしたら大噴火が起こって、学界からはじかれている亜流のマ・ドンソク演じる博士が政府の地震対策の指揮を執ることになって、白頭山の地下で核爆弾を爆発させれば次の噴火で朝鮮半島沈没を阻止できるとプレゼンする。

 主人公がやる気なかったのに北朝鮮に潜入してミサイルから核爆弾を盗み出して設置せよとの命令を受ける。飛行機で潜入中に本体の方が墜落して、主人公のほうは猛者でもなく。頑張れベアーズ的なダメダメチームの騒動みたいなのが描かれていきます。

 ディザスタームービーでありコメデイ要素強めでそれに戸惑う人も一定多数いそうな作りでした。北朝鮮の工作員であるイ・ビョンホンの力を借りて爆弾を設置しようとなるけど、イ・ビョンホンは北朝鮮でスパイ容疑で捕まっているので、そこにいって出会い騙しあいをしながら、主人公同士のバディもののような展開になっていきます。

 イ・ビョンホンが案内役として一緒に行くことになるけど、当然言いなりにはならず、銃を向けたり逃走しようとしたりとドラマが展開していきます。

 韓国軍が北朝鮮に潜入して工作員とともに核爆弾を取り出して米軍や中国軍が介入してくる。米軍が結構悪者に描かれているのも印象的でした。米軍と銃撃戦やカーチェイスをしながら目的地を目指します。

 マ・ドンソクが知的な博士という意外なキャスティングは面白いですが、特にこれといった見せ場もそれほどなく。ただラップトップとにらめっこしているだけにしか見えず残念でした。主人公の奥さんが1人ぼっちで津波の危機を突破していくくだりもあったり、イ・ビョンホンが中国に核を売り飛ばそうと交渉したりといろんなエピソードが詰め込まれています。娘のために動こうとするイ・ビョンホンや生まれてくる子供のために生き残りたいハ・ジョンウ。こういう親子の生き別れもそこまで感動を呼ぶものでもない設定でした。

 その割には全部が浅く流れていくだけで、かといってコメディとしても笑えないもので銃撃戦をしながら罵り合う主人公たちというのもとかもただ緊張感を削ぐだけの描き方なのではないかと盛り上がらなかったです。

 こういうジャンル映画ではお決まりの爆弾をセットするけども、誰かが犠牲にならないといけない。さあどうしよう。という展開とかも100万回見てきたかのような展開でフレッシュさは感じられなかったです。

 韓国軍、アメリカ軍、中国軍が北朝鮮領内で戦っているのに北朝鮮軍がほとんど出てこないのとかもいかがなものかと思ってしまいます。

 韓国のエンタメ大作で楽しいですが、もっと面白くなれそうなのが期待していた分、残念度が高い映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2022/01/11 DVD

監督イ・ヘジュン 
キム・ビョンウ 
脚本イ・ヘジュン 
キム・ビョンソ 
クァク・チョンドク 
キム・テユン 
イム・ジュンヒョン 
出演イ・ビョンホン 
ハ・ジョンウ 
マ・ドンソク 
チョン・ヘジン 
ペ・スジ 
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