●こんなお話
中学生たちが不可解な事件が巻き起こる話。
●感想
昔から伝わる現象がクラスにはあって、それを破ると死者がでると恐れている。そして、1人を存在しないものとして扱えば平穏に過ごせるらしい。そこに転校生がやってきてって流れですが。自分にしか見えていないのではないのか? というヒロインの存在がいるのは面白いです。彼女が何者なのか? 何故自分だけに見えるのか? という流れ。ところが、他の生徒たちが無視していて。それは死人を出さないためというルールがある。というのは突然すぎて戸惑いました。確かに死人がいっぱい出ている新聞記事とかはありますが、そこまでみんながみんなおびえて暮らしている意味がわかりませんでした。3年3組以外のクラスは何をして生活しているのか? とか、「転校生は遅れてやってくる、ルールのことは彼がどういう態度かで決めよう」とかわけわかんない先生がいたりして。物語の設定自体に無理やり感がいなめないです。
主人公もルールを破ったとかで、完全無視を決められてからヒロインの性格も急変して明るい性格になるのも驚きです。
主人公たちが一体何をしたいのかも、映画のなかでわかりずらいのも感情移入しづらい原因の1つだと思いました。途中から原因を突き止めるように動き始めますが、カセットテープを見つけるのも偶然だし捜査という捜査をしないで勝手に事件のほうから解決へと向かっているようにしか見えなかったです。
そして、何故かクラスで旅行することになる流れもいきなりすぎます。先生、何でだよと突っ込んでしまうこと間違いないです。そして、今まであまり存在感のなかったクラスメイトたちがいきなり疑心暗鬼になって殺し合いが始まる……。ホラー描写でなくコメディにしか見えない殺人シーンもちょっときついです。殺された死体を見る生徒さんたちのリアクションが笑ってしまいます。もう少し、気合の入ったお芝居を見たかったです。
ちょっと、あまりに設定に無理があったり「ルール」がいろいろありすぎてわかりずらいし。誰が何のために行っている「現象」なのかってのも、わかりやすくしてほしい映画でした。
☆☆
鑑賞日:2012/08/01 試写会
監督 | 古澤健 |
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脚本 | 田中幸子 |
古澤健 | |
原作 | 綾辻行人 |
出演 | 山崎賢人 |
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橋本愛 | |
袴田吉彦 | |
加藤あい |