映画【アダプテーション 】感想(ネタバレ):ニコラス・ケイジが魅せる!脚本家の葛藤と創作の苦悩を描いた独特な世界観の映画
●こんなお話
脚本家が次回作の脚色に悩んだり原作者が取材で不倫しそうになったりしていく話。
●感想
『マルコヴィッチの穴』で成功を収めた脚本家の主人公が、次回作の原作をどう脚色するか悩み、なかなか筆が進まない様子から始まります。プロデューサーやガールフレンドとの関係を妄想する一方で、自己肯定感の低さから自分には何もできないと苦悩する姿が描かれます。
居候している双子の弟も脚本家として成功している主人公を見て、自分も脚本家を目指し執筆を始めます。弟は次々と女性たちと仲良くなり、主人公にはできないことをさらりとこなしていきます。
原作者は違法に乱を栽培する農家のもとに取材に出かけ、交流を深めていきます。主人公はその農家のことが頭から離れませんが、やがて一緒に蘭を湿地帯に取りに行くうちに、恋心が冷めそうになる展開もあります。
弟は脚本家セミナーに参加するとたちまち名脚本を書き上げ、高額で買われることになります。主人公は原作者に会いに行き、セミナー講師の言葉に励まされます。弟も加わって原作者を尾行していたところ、農家と不倫現場を目撃。やがて主人公は殺害を企てられ湿地帯に連れていかれますが、弟が助けに来て逃走します。しかし弟は交通事故で亡くなり、湿地帯に逃げた農家の人物もワニに襲われ命を落とします。
物語の終盤、主人公は弟が乗り移ったかのような変化を見せ、ガールフレンドに新しい恋人ができた幸せな時に告白しておしまい。
独特な世界観と、1人2役を演じるニコラス・ケイジの演技が存分に楽しめる作品です。時間軸が入り組み、最初はやや混乱しますが、次第に物語が収束し、最後には派手な見せ場もあり見応えがあります。
人気脚本家のプレッシャーやスランプなどの重圧もリアルに描かれており、創作に携わる方には特に勉強になる一作です。
☆☆☆
鑑賞日:2024/11/24 U-NEXT
監督 | スパイク・ジョーンズ |
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脚本 | チャーリー・カウフマン |
ドナルド・カウフマン | |
原作 | スーザン・オーリアン |
出演 | ニコラス・ケイジ |
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メリル・ストリープ | |
クリス・クーパー | |
ティルダ・スウィントン | |
カーラ・シーモア | |
ブライアン・コックス | |
マギー・ギレンホール | |
ジュディー・グリア | |
ロン・リヴィングストン | |
ジェイ・タヴァレ | |
カーティス・ハンソン | |
スティーブン・トボロウスキー |