映画【デンジャラス・チェイス】感想(ネタバレ):異次元の誘拐!愛する家族を救うアクション映画

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●こんなお話

 記憶喪失の娘を探す男と妻を誘拐された男が謎の組織を追いかける話。

●感想

 物語は1985年、クインが家族を異次元の存在に奪われたところから始まる。目を覚ますと彼は現代のベトナム・サイゴンの公園の噴水から出てきたところで、自分が誰であるのか、どこから来たのかを全く覚えていない。断片的に蘇る記憶の中で、かすかに娘が誘拐されたことを思い出す。しかし、状況は混乱し、何が現実で何が異次元の影響なのかを判断することすら困難であった。

 一方、コンナーは元軍人で、今はギャングの用心棒として働いている。最後の仕事を終え、妻のもとに帰ろうとするが、妻もまた異次元の存在に奪われてしまう。二人は愛する人々を取り戻すため、やむなく共闘を決意する。クインとコンナーは、異次元の存在が首にスカラベのような装置を埋め込み、人間の「気」を吸い取り、支配する仕組みを知る。彼らはドクター・アンナと協力し、未知の脅威に立ち向かう方法を探していく。

 クライマックスでは、クインとコンナーが異次元の存在と壮絶な戦いを繰り広げ、愛する人々を取り戻すことに成功する。しかし、その代償として二人は自らを異次元へと突き進める。ラストではコンナーの妻がラジオ越しに助けを求める声を聞き、物語は余韻を残す形でおしまい。

 戦いはサイゴンの街中、廃工場、狭い廊下や階段など限られたロケーションで展開されます。低予算ながらも、スコット・アドキンスとアンディ・オンの肉体的なアクションが光ります。異次元の存在による時間や空間の移動が交互に描かれるため、話の流れを把握するのがやや難しく、視聴者が物語に入り込むまでに少し時間を要しました。

 低予算ながらもアクションの迫力や二人の男の決意、家族を取り戻すための共闘の描写は丁寧で、最後まで楽しめる映画でした。ただ異次元や時間移動の描写が複雑である分、注意深く見守る必要がある作品ですが、肉体派俳優の動きや現地ロケの雰囲気は十分に見応えがありました。

鑑賞日:2025/08/29 Amazonプライム・ビデオ

監督アーニー・バーバラッシュ 
脚本マイク・マクリーン 
出演スコット・アドキンス 
アンディ・オン 
リリー・ジー 
トゥロン・ングォック・アン 
アキ・アレオン 
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