●こんなお話
大手玩具メーカーの経営者で大金持ちの少年とその執事がミイラ連続怪死事件の真相を追いかけるという話。
●感想
冒頭、人身売買組織に捉えられた主人公の少年を助ける黒執事。そこのアクションシーンは迫力満点でツカミはバッチリでした。ガン=カタのようなアクション。ここで主人公のご主人様と執事の関係の説明。ここで普通の主従関係ではないことが説明されます。
世の中で騒がれる大使館員がミイラになる事件を追いかけている2人。そして時々、敵の罠にハマりピンチになり、そこから脱出して真相に迫っていくという。
ネオンが輝く夜の街並みだったりカラフルなお屋敷だったりヴィジュアルの世界観がカッコよかったです。その分、室内に入るとスタジオ感いっぱいの照明になってしまうのが日本映画の宿命か。
けれどもお話の方は、バイオテロを仕掛けようとするカタキ役に迫っていきますが。執事が人間ではない特別な存在のため、どんなピンチにも動じず逆転してしまうので彼が最初から突き進めばあっという間に解決したのではないか? とか思ってしまいます。
使えなかったメイドさんが実は……、な展開も何でそのタイミングだったんだろう? 最初のトイレで捕まるときに何で何もしなかったんだろう? とか思いました。
そして黒幕がわかり真相がわかる。ここからが推理物の王道というか弱点というかで。黒幕がなぜこんなことをやったのかという動機の説明、それの回想。自分がいかに悲劇だったのか辛かったのか。そして今までの事件の真相の説明、それの回想。それに対する主人公たちの実はあのときこんな事してました。という説明の回想。
この繰り返しで、ひたすら主人公2人と黒幕が同じ場所でずっとしゃべってるだけで、いくら回想で場面転換しても退屈を感じてしまいました。
それにいくらあの時こうやってました。という説明が入っても、執事が何でもできる存在なので。「そうだったのかー!」という驚きはなく、「そりゃそんなこともできるわな」と納得するだけでした。
119分の映画で残り45分でクライマックスが終わってしまうのでそこからダラダラ喋っていくのがダルかったです。主人公の両親が殺されたうんぬんとかどんだけ描くんだろうと思いながら見てました。
せっかくアクションシーンや雰囲気や音楽はカッコいいのに説明が多くて退屈を感じてしまう映画で残念でした。
岸谷五朗さん、2シーンだけの登場だけで良い仕事してんなーと思いながら見てました。
☆☆☆
鑑賞日: 2014/01/18 TOHOシネマズ南大沢
| 監督 | 大谷健太郎 |
|---|---|
| さとうけいいち | |
| 脚本 | 黒岩勉 |
| 原作 | 枢やな |
| 出演 | 水嶋ヒロ |
|---|---|
| 剛力彩芽 | |
| 優香 | |
| 山本美月 | |
| 大野拓朗 | |
| 栗原類 | |
| 海東健 | |
| ホラン千秋 | |
| 丸山智己 | |
| 城田優 | |
| 安田顕 | |
| 橋本さとし | |
| 志垣太郎 | |
| 伊武雅刀 | |
| 岸谷五朗 |


