映画【渇き。】感想(ネタバレ)

The World of Kanako
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●こんなお話

 元刑事の男が別れた妻から娘がいなくなったと連絡が入って、娘の行方を捜しつつ。3年前の娘の様子を描きつつ、誰も知らなかった素顔が浮かび上がっていく話。

●感想

 物語はクリスマスでにぎわう街で車中でキスをする女性を監視しながら「クソが!」を連発する主人公が、その女性の車に車ごと突っ込むという無茶苦茶な出だし。
 そこからテンポの高速なカッティングの編集で最初から最後まで怒涛の勢いで突き進んでいく120分でした。

 娘を探す刑事のストーリーと3年前のヒロインのカナコに恋をしたボクのストーリーが展開していきます。
 テレビのCMの理想の家族を目指している主人公がしだいに見えてくる娘の姿。3年前のボクは、不良少年との付き合いから、どんどんと深みに入っていく。

 登場人物たちはみんな銃で撃ちあい、バットで殴りあい、カッターで耳を切り、内臓を踏みつける。バイオレンスに躊躇がないです。 
 麻薬をやると喉が【渇く】。カナコという麻薬に全員が中毒になっていく。どんどんと止まらなくなっていく。

 クライマックスは殺し屋との屋上での死闘だと思いますが、ここのアクションシーンもぶっ飛んでいて面白いし。妻夫木さんが主人公の車を止めようとしてあることをされるシーンは個人的には爆笑しながら見てました。あのCGを担当した人素晴らしい仕事してました。
 ただ原作を詰め込んだのかなんなのか、クライマックスが終わって、真相があきらかになってからの雪景色のくだりはチト長く感じました。

 クリスマスに雪景色に主人公が着ている背広も白だったり、覚せい剤のイメージが全編にわたって印象的でした。 
 メジャー映画で日本のトップランナーの役者さんたちが集結して、こんな狂った映画を作れるのが見れただけで満足な1本でした。ギャガ、いい仕事したなー。お金を出した人たち凄いなと思う映画でした。そして恐ろしい量のカットをどうやってコンテ切ってるのか気になる映画でした。

 ただ本当に善人がほとんど出てこないし、狂った映画なので、好きか嫌いかはっきりわかれる映画なんだと思いました。

☆☆☆☆

鑑賞日: 2014/07/05  TOHOシネマズららぽーと船橋

監督中島哲也 
脚本中島哲也 
門間宣裕 
唯野未歩子 
原作深町秋生 
出演役所広司 
小松菜奈 
妻夫木聡 
清水尋也 
二階堂ふみ 
橋本愛 
國村隼 
黒沢あすか 
青木崇高 
オダギリジョー 
中谷美紀 
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