映画【GODZILLA ゴジラ(2014)】感想(ネタバレ):圧巻の怪獣バトルと不完全燃焼の物語構成

godzilla2014
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●こんなお話

 放射能を食べる怪獣を抑えつけてたけど、暴れ始めて大騒ぎになったら怪獣王ゴジラが現れて戦う話。

●感想

 1999年に博士たちが地下で何か卵みたいなものを発見して、日本では発電所が地震が周期的に発生していて何かがあると推測するエンジニア。けどそのエンジニアの奥さんが発電所の中に入っていったら発電所の放射能が漏洩して奥さんは亡くなってエンジニアショック。 

 15年後、少年だった息子は成長して軍人に。奥さんと子どものもとに帰宅。父親が日本で逮捕されたという電話が入って日本へ。 陰謀論者になってしまった父親とは不仲な主人公。けど父親は立ち入り禁止区域となっている発電所跡へ行くということでついていく。さっそく逮捕されて冒頭の博士たちが大きな卵を見守っていて卵がエネルギーを食べているみたいなことがあって、卵を殺すことになるけど失敗。卵から怪獣が誕生してパニック。主人公の父親が高いところから落下して重傷。

 軍隊が怪獣補足を博士たちの機関から引き継いで主人公も一緒に行動することに。父親は亡くなって博士は主人公にゴジラとか怪獣の説明をして、父親から何か聞いてないかと話したり。 主人公はハワイ経由で帰国しようとして、けど怪獣がハワイに現れてさらにゴジラも現れて巻き込まれる市民たち。主人公も電車に乗って怪獣に襲われて危ない目にありつつ。

 怪獣がサンフランシスコで2体出会って卵を産もうとするので、核爆弾をおとりにしようとする作戦に主人公も一緒についていって、怪獣に襲われて主人公だけ生き残る。

 ゴジラと怪獣2体が激突して核爆弾のスイッチを切ろうと頑張る主人公たちとかあって、ゴジラが怪獣を倒して主人公と家族が再会。ゴジラは海に帰っておしまい  

 見どころはやっぱり、ズシン、ズシンと響く重低音とともに登場するゴジラの存在感で。怪獣たちのバトルもド迫力で、ビジュアル的には文句なしの出来だと思います。音響も映像もスクリーンでこそ味わえる没入感だったと思います。

 ただし物語としてはやや冗長で、主人公たちは基本的に巻き込まれてばかりで。父と息子の関係性もあまり深掘りされず、主人公の成長や役割も少なめと感じました。たまたま現場にいたから作戦に参加できるって、米軍ゆるすぎる気もしました。

 渡辺謙演じる博士はもっと活躍するかと思いきや、途中で軍に指揮権を取られてしまって、ほぼ解説係に。いなくても話は成立したんじゃないかと感じてしまう役どころでした。毎回、米軍が接近戦で挑んでいくのも無謀に見えて、リアリティには少し欠ける印象です。

 ゴジラの出番が少ないのももどかしかったり。登場してもカットが切り替わって「戦いのあと」になる展開が続いて、だんだんフラストレーションが溜まる構成見せ方で。だからこそクライマックスでの爆発的な展開はスカッとしたけれど、もっと早く活躍が見たかった気持ちもありました。単純に画面が全体的に暗くて何が映ってるのかよくわからないのもありました。

 前半は喪失と親子の確執を描きながら、後半は一転して怪獣パニックへと変わっていく。人類の無力さや自然の驚異を感じさせるテーマ性はしっかり描かれていて、「奢れる人間への戒めとしてのゴジラ」というコンセプトには納得できる部分も多かったです。

☆☆☆

鑑賞日: 2014/07/25 試写会 2015/02/05 Blu-ray 2017/03/03 Hulu 2019/06/10 Amazonプライム・ビデオ 2025/06/21

監督ギャレス・エドワーズ 
脚本マックス・ボレンスタイン 
出演アーロン・テイラー=ジョンソン 
渡辺謙 
エリザベス・オルセン 
ジュリエット・ビノシュ 
サリー・ホーキンス 
デヴィッド・ストラザーン 
ブライアン・クランストン 
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