映画【さまよう刃(2014)】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　一人娘をレイプされて殺されたお父さんが未成年の加害者を仇討ちしようと追いかけまわす話。

●感想

　少年犯罪をモチーフに法で裁けず被害者だけが苦しむという現代の制度の問題点を描こうとしているのは面白く見ることができました。
　追いかける刑事たちが加害者の少年を守り、仇討ちをしようとするお父さんを捕まえようとするのがやるせないけど法律の番人である刑事たちの苦悩なんかも描けてたと思いました。

　ただ120分、ずーっと展開も暗いし画面自体もナイトシーンが後半は多いので視覚的にも暗くて盛り上がることなく終わってしまいました。
　主人公のお父さんも少年たちを追いかけますが、顔もわからない中辿り着いていくのが、いくら内通者がいるとはいえ出来すぎだし。そもそもこういう映画だから仕方ないとは思いますが、警察が無能すぎるのも笑いそうになりました。一体何回目の前で取り逃がしているんだろう?

　主人公が少年たちを追いかけるハラハラドキドキのサスペンスもなく追いかける刑事たちの苦悩も長すぎだし少年たちの極悪非道っぷりも中途半端にしか見えず。寒そうな雪景色の映像ばかりが印象に残る映画でした。

☆☆

鑑賞日: 2014/09/06　角川シネマ新宿