●こんなお話
憎き日本人に怒りの鉄拳をお見舞いする話。
●感想
第一次世界大戦のフランスで危険な労働を強いられる主人公たちが何とか中国に帰ろうと頑張るところから始まって、上海が列強の食い物にされているので主人公が地下活動をして日本を退治してやろうと頑張るという。
そこに日本軍将校が中国人同士を争わせたりしようとしたり、日本人に従う中国人が最後に反抗したりしていきます。日本人の策略を事前に防いで暴れまわるブラックマスクが現れたり、見せしめに中国人たちを殺していく日本人たち。主人公と心を通い合わせるクラブの歌手も実は日本人で主人公たちの情報を得ようとするけど、日本軍の非道についていけない。
そして最後に1人で日本人の道場に乗り込んで怒りの鉄拳で暴れまわっておしまい。
オープニング、ドイツ軍をぶちのめすアクションシークエンスの盛り上がりはハンパなく。興奮する素晴らしいスタートでした。
が、この映画が1番盛り上がるのはここであとは一気に下降していきました。そもそも主人公は冒頭の労働者からいつの間にクラブのピアニストになってそれなりのお金持ちになったのかが描かれないため。この映画の立ち位置がわかりませんでした。
中国人を虐殺してレイプする日本軍というのは別にどうでもいいですが、ちょっと主人公達が痛めつけられるばかりを延々と映すので見ていて重たい気持ちになりました。主人公がリベンジしてぶちのめしていきますが、そこに日本人をぶちのめしたれ! という爽快感はなかったです。
ラブストーリーの悲恋としてもイマイチで、主人公がヒロインにどういう感情を持っているのかが伝わりにくいため。心のぶつかり合いをもう少し描いて欲しかったです。
アクションシーンも迫力を感じられるものでなくて、そもそも何で主人公が完全無敵なのかがわかりませんでした。それに、マスクをつけて日本軍を殺していくのもそこだけ漫画チックなのが理解できませんでした。その割りに話はとても暗いという……。
真正面から日本軍と戦う展開だったら盛り上がったと思いますが、お互い暗殺をしていくのを延々と見せていくので暗い気持ちになってしまいました。マイナスな出来事が多すぎるような気がしました。もっとカンフーのカタルシスを見たかったです。
☆☆☆
鑑賞日: 2011/09/17 新宿武蔵野館 2023/03/20 NETFLIX
監督 | アンドリュー・ラウ |
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アクション監督 | ドニー・イェン |
出演 | ドニー・イェン |
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スー・チー | |
アンソニー・ウォン | |
ホァン・ボー | |
ショーン・ユー | |
木幡竜 | |
倉田保昭 | |
AKIRA | |
船木壱輝 |
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