映画【金子文子と朴烈(パクヨル)】感想(ネタバレ)

anarchist-from-colony
スポンサーリンク

●こんなお話

 大正時代の無政府主義者の金子文子と朴烈の話。

●感想

 関東大震災があり、直後に為政者たちの自己都合により朝鮮人虐殺が行われて…というのを映画で見たことがないので、自警団に虐殺されていく姿は見ていて辛い映像でした。主人公たちが震災の混乱で捕まり、法廷闘争をするところとかも本人たちはいたって明るく、演出もコミカルに描かれて暗く陰惨にならない作風も好みの映画でした。主人公たちが天皇制についての疑問を訴えたり主人公2人の絆を見て、厳しかった検事や看守が少しだけ変化していったりするのも王道っちゃ王道の変化ですが、面白さを感じられるところでした。

 主人公たちが映画で出会ってすぐに共鳴して同棲を始めて天皇制打倒を訴えてという活動を行いますが、そこに至るまでがえらく早いので、その後、投獄されて一緒に戦う姿を描かれても少し入り込めない部分もありました。映画の性質上仕方ないですが、わかりやすい日本人の悪い政治家・軍人みたいな描かれ方も今としては少し面白くないかなと思いました。

 やっぱり外国映画で日本人を演じるということで日本語がネイティブじゃないので、日本人が見ると変に感じる部分も多かったですが、主人公の金子文子さん役の女優さんの日本語が上手くて感心する映画でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2019/10/13 DVD

監督イ・ジュンイク 
脚本ファン・ソング
出演イ・ジェフン 
チェ・ヒソ 
キム・インウ 
キム・ジュンハン 
山野内扶 

コメント

タイトルとURLをコピーしました