映画【64-ロクヨン-前編】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 未解決の幼女誘拐事件のせいで人生が狂った関係者たちの話。

●感想

 少女が1人お出かけをしてそれを見送る両親。夜、警察がその家にやってきて何やら誘拐事件の捜査をして、犯人の身代金受け渡しの一連のシークエンス。このツカミが最高にかっこよくて渋いスタートで面白かったです。

 そこから事件の捜査に関わった人たちの今が描かれていて、主人公の広報官は交通事故の加害者の実名報道で記者クラブとの対立。娘の失踪。自分の知らないところで、幼女誘拐事件に関わった捜査官たちが何かを隠していると関係者に話を聞きに行く。

 日本の組織のことなかれ主義に嫌というほど描かれて、玉虫色で決着しようとする姿勢。それに苦悩する主人公。それに斬りこもうとしている記者たちだけど、実は交通事故の被害者のことをろくに何も調べずに警察の隠ぺいだけに怒りをあらわにして主人公の話を聞こうともしない報道姿勢。主人公が悩みに悩んで自分の心を開く姿は感動的でした。

 昭和六十四年の7日間に取り残されたたった一人の遺族のことを誰も思っていなかったけど。主人公の心の訴えにより、少し動いたところで後編に続いていく。

 事件の核心に全く迫っていないのに1本の作品として最初から最後まで見せてくれる映画で面白くて役者さんたちのバトルで引っ張ってくれました。が、やっぱり長くなってもいいから1本の作品で見たくもある映画でした。にしても仕事でこんだけ喧嘩したり熱くなれるってすごい仕事だなと感心しながら見てました。

☆☆☆

鑑賞日: 2016/05/16 TOHOシネマズ川崎

監督瀬々敬久 
脚本瀬々敬久 
久松真一 
原作横山秀夫
出演佐藤浩市 
綾野剛 
榮倉奈々 
夏川結衣 
緒形直人 
窪田正孝 
坂口健太郎 
筒井道隆 
鶴田真由 
赤井英和 
菅田俊 
烏丸せつこ 
小澤征悦 
金井勇太 
芳根京子 
柄本佑 
椎名桔平 
滝藤賢一 
奥田瑛二 
仲村トオル 
吉岡秀隆 
瑛太 
永瀬正敏 
三浦友和 

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