●こんなお話
格闘大会が行われる島で主催者の陰謀に立ち向かう戦士たちの話。
●感想
世界中の格闘家たちのもとへ、賞金1000万ドルをかけた格闘大会「DOA」への招待状が届けられる。会場となるのは最新設備が整えられた孤島であり、選ばれた参加者たちは専用機や高速艇によって島へ集められていく。
参加者の中には、行方不明になった兄ハヤテの消息を追うくノ一・カスミ、有名レスラーである父バス・アームストロングから自立したいプロレスラーのティナ・アームストロング、盗みと暗殺を生業とするクリスティ・アレン、そして大会創設者フェイム・ダグラスの娘ヘレナ・ダグラスらがいた。
カスミは一族の掟を破って城を抜け出しており、本来であれば抜け忍として処刑されてもおかしくない立場だった。そのため一族は彼女を連れ戻すため、異母妹であるアヤネを送り込む。一方のティナは父親の名声に頼らず自分自身の力で成功したいと考え、DOAへの出場を決意する。クリスティは相棒のマックスと共に島へ潜入し、大会の裏で巨大金庫を狙う計画を進めていた。
島に到着した参加者たちは、運営責任者ヴィクター・ドノヴァンから歓迎を受ける。しかしドノヴァンの真の目的は格闘大会ではなかった。彼は世界中の強豪ファイターたちの戦闘能力を収集し、そのデータを軍事利用する極秘研究を進めていたのである。
大会が始まると、参加者たちは次々に試合を行う。カスミはレオンを相手に華麗な忍術と格闘技を駆使して勝利し、ティナもパワフルなプロレス技で勝ち上がる。クリスティも持ち前のスピードを武器に勝利を重ねていく。
試合の合間にはビーチやホテルで交流する時間もあり、当初は互いを警戒していたカスミ、ティナ、クリスティの三人も徐々に打ち解けていく。ライバルとして出会った彼女たちは、やがて信頼できる仲間になっていった。
その頃、クリスティとマックスは金庫の場所を探り続けていた。クリスティはヘレナとの試合中に、ヘレナの首筋に刻まれたタトゥーが金庫の認証コードになっていることに気付く。試合で勝利を収めながら情報収集にも成功し、マックスは金庫への侵入準備を進める。
一方でカスミは、死んだと聞かされていた兄ハヤテが実は生きているのではないかと疑い始める。兄を捜索していたリュウ・ハヤブサも島へ潜入するが、ドノヴァンの部下によって拘束されてしまう。
やがてカスミたちは地下施設の存在を突き止める。行方不明となったリュウを救出するため施設へ侵入するが、それはドノヴァンが仕掛けた罠だった。カスミ、ティナ、クリスティは催眠ガスによって捕らえられてしまう。
同じ頃、ヘレナは科学者ウェザビーから衝撃の真実を聞かされる。父フェイム・ダグラスはドノヴァンの研究を危険視していたが、その後不審な死を遂げていた。ヘレナは父の死にドノヴァンが関与していることを知り、真相を暴く決意を固める。
地下施設で目覚めたカスミたちは、ドノヴァンから計画の全貌を聞かされる。大会参加者たちの戦闘データは全て記録されており、その能力を別人へ転送できるシステムが完成していた。その成果が特殊なサングラス型の装置であり、装着者は世界中の格闘家たちの技術を自在に扱える最強の戦士になれるというものだった。
さらに、ハヤテは死亡しておらず、ドノヴァンの実験材料として利用されていたことも判明する。
ウェザビーは良心の呵責からドノヴァンを裏切り、外部への通信を復活させる。ヘレナは父の仇であるドノヴァンに立ち向かい、ウェザビーは拘束されたファイターたちを解放する。
追い詰められたドノヴァンは施設の自爆装置を起動し、証拠隠滅を図る。そして完成したサングラス型システムを装着し、自ら世界最強の戦士となる。
ドノヴァンは格闘家たち全員の能力を取り込み、圧倒的な強さを見せる。しかしカスミ、ティナ、クリスティ、ヘレナ、アヤネ、そして救出されたハヤテたちは力を合わせて立ち向かう。それまでライバルだった者たちが一丸となり、ドノヴァンとの総力戦が始まる。
激しい戦いの末、ドノヴァンのサングラスを落としてしまう。能力を失ったドノヴァンはカスミとハヤテの連携攻撃を受けて倒され、そのまま爆発する施設に取り残される。格闘家たちは島から脱出し、それぞれの人生へ戻っていく。
エンディングではカスミの城にティナ、クリスティ、ヘレナ、アヤネらが集結する。そこへカスミを連れ戻そうとする忍者軍団が押し寄せるが、彼女たちは笑みを浮かべながら迎え撃っておしまい。
原作ゲームのファンでなくても楽しめる、肩の力を抜いて見られるエンターテインメント作品でした。
序盤は登場人物が非常に多く、しかも全員が格闘家なので、正直なところ誰が誰なのか把握するまで少し時間がかかりました。カスミ、ティナ、クリスティ、ヘレナ、アヤネと次々にキャラクターが登場しますが、それぞれの背景描写はそこまで深くないため、最初は「とりあえず戦っている人たちを見ている」という印象になりやすかったです。
ただ、中盤以降になると作品の方向性が見えてきます。単なるトーナメント映画ではなく、ドノヴァンの陰謀が明らかになり、これまで対立していたキャラクターたちが共通の敵へ立ち向かう流れになることで、一気に盛り上がりました。
特にクライマックスは非常に楽しかったです。強大な力を手に入れたドノヴァンに対して、カスミやティナたちが次々と挑み、連携しながら戦う展開は王道ながら熱量があります。それまで個別に戦っていたキャラクターたちが仲間として協力する構図は見ていて気持ちが良く、ゲーム原作映画らしいお祭り感も十分でした。
アクションについてもコリー・ユエン監督らしい軽快さがあり、ワイヤーを使ったアクロバティックな動きや格闘シーンは見応えがあります。リアリティ重視というよりは、ゲームの必殺技や身体能力を実写で再現する方向性なので、深く考えずに楽しむのが正解の作品だと思います。
物語そのものはシンプルで、悪役の計画もどこか漫画的です。しかし、その分テンポが良く、美男美女たちが次々に戦う姿を眺める娯楽映画としては十分に魅力があります。
序盤は人物関係を把握するまで少し退屈に感じましたが、終盤で全員が協力して最強の敵へ挑む展開になってからは一気に引き込まれました。ゲーム原作映画としては肩肘張らずに楽しめる一本だったと思います。
☆☆☆
鑑賞日:2026/06/14 DVD
| 監督 | コリー・ユエン |
|---|---|
| 脚本 | J・F・ロートン |
| アダム・グロス | |
| セス・グロス | |
| 原案 | J・F・ロートン |
| 出演 | ジェイミー・プレスリー |
|---|---|
| ホリー・ヴァランス | |
| サラ・カーター | |
| デヴォン青木 | |
| ケイン・コスギ | |
| ナターシャ・マルテ | |
| マシュー・マースデン | |
| エリック・ロバーツ | |
| スティーブ・ハウィー | |
| ブライアン・ホワイト | |
| ケヴィン・ナッシュ | |
| コリン・チャウ | |
| デレク・ボイヤー | |
| ジルヴィオ・シマック |

