ドラマ【仮面ライダーBLACKSUN】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　人間と怪人の差別問題がある社会で仮面ライダーが少女を巡って争ったりする話。

●感想

　国連で演説する女性がいて彼女が怪人に狙われて主人公が助ける。一方世の中は怪人を差別する世界になっていて怪人たちはそれに肩身が狭い思いをして生きていたりして。現政権与党の総裁も怪人を子分にして何やら悪巧みをしている様子。同時進行で1970年代の学生運動みたいなのが描かれて森の中に隠れている若者たちの怪人の王様を巡っての内ゲバが始まったりして。

　そこに主人公の仮面ライダー2人が昔からの同士だったけど立場が変わって怪人の地位向上のやり方を巡って対立していく。そこにキーとなるストーンを巡って少女が怪人の立場だったけど、両親が襲われたり自らも怪人改造されそうになったりして大変なことになっていく。

　政治劇としてもいかにも悪い総理が怪人をこき使っていて何でスーパーパワーを持つ怪人が従っているのだろう?　という力関係でしたが、それも簡単にひっくりかえったりして今までの歴史は何だったのだろうかと考え込んでしまう展開だったり。音楽が垂れ流しのもゲンナリする演出でピアノのメロディが画面のノイズになってしまっていました。

　ニックという女性の友人役も謎で敵なのか味方なのか何で怪人になりたいのか、結果どうして許されてチャらい感じで終始いられるのか飲み込みにくい役どころでした。

　負傷した主人公をクジラの怪人が海の中を進んで神殿みたいなところに連れ行きますが。仲間たちは普通に車で来るとか地理的関係も戸惑ったりしました。そもそも主人公が液体をかけられて復活する仕組みとかもボーっと見ていたからか設定がわからなかったです。

　特撮やアクションはわざと古臭いようにやっているのかということなのか迫力が全くなくて怪人のビジュアルもオリジナルのテレビシリーズを見ていない身から見ると全く迫力不足であり、かといってオリジナルの元ネタとかを知らなくても楽しめるとかの見せ方とかでもなかったと思います。クライマックス最終話で主人公同士が一騎打ちで殴りあうのとか日曜朝のテレビシリーズのほうがもっと迫力あるのではないかと感じるアクションでした。バイクシーンの運転していない感とかもわざとああいう見せ方なのだろうかと考えながら見られる映像です。

　少女が最後に仲間たちとともに武装革命を目指すというのは遺志を受け継いでいるということなのだろうかという終わり方でこれでよかったのかと何とも言えない気持ちになりました。争いはなくならないのかなというどんよりとしたシリーズでした。主人公の1人である女の子が友達殺され両親改造されて殺されて友達に裏切られて改造されて捕まってと悲惨な人生を冷たい視線で見ている時間でした。

☆☆

鑑賞日:2022/12/03　Amazonプライム・ビデオ