映画【グレイマン】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　CIAの悪巧みが入ったチップを巡ってエージェント同士で戦う話。

●感想

　刑務所でCIAにスカウトされる主人公。殺人を犯して残りを刑務所で過ごすかその能力を活かすか選べと言われて、18年後のバンコクで暗殺の任務を行う主人公。開始3分で本筋に入るスピード感がよかったです。そしてチップを受け取ってそれを報告せずに持ち帰ったためにCIAから狙われて暗殺者たちが追いかけてくる。

　主人公をスカウトした上司はもう引退していて彼に協力を仰いでチェンマイの空港から輸送機で脱出するけど、暗殺者が元上司を脅して輸送機の中で護衛だった部隊が殺そうとしてきてのアクション。からの墜落する輸送機からの脱出。

　2年前のロンドンに戻って主人公が元上司の姪の子守をして仲を深める回想が入ったりします。ウィーンで偽装パスポートみたいなのを作ってもらおうとしたら、その人にも懸賞金目当てで裏切られてピンチからの追手とのアクション。

　そこでターゲットを殺害しようとするけどコラテラルダメージを気にする主人公とそれを無視して暗殺をせかすCIAの偉い人。最初の想定通りではないけれど、暗殺しようと頑張るアクション。プラハにいる別の元上司に会いに行って、その人物に主人公がチップを郵送していてチップの中身を知ることになって、CIAの一部の人間が非合法な活動を勝手に行っていてそれがバレるかもってんで主人公たちを追いかけてくることが判明、からの追手の銃撃からの逃走アクション。ここでの路面電車の戦いとか盛り上がる見せ場だったと思います。史上最大の隠密作戦のミスと自分たちで行ってしまうくらいプラハの警察と銃撃戦をするアメリカのCIA。あとはタミル人の凄腕暗殺者と戦ってチップを奪われたり。

　捉えられてる元上司と姪のレスキュー＆チップを回収するためにCIAのアジトに殴り込んでのクライマックス。

　アクションのつるべ打ちでどれも迫力あるものだとは思いますが、正直、ほとんど暗闇かカメラがグイングイン動いてる中かガスの中とかで見えにくくて盛り上がりに欠けてしまう120分に感じました。誰が今どうなって勝ったのか負けたのかとかわかりにくかったです。クライマックスも物凄い警備をしているカタキ役たちのアジトを主人公2人でロケットランチャーを撃ちまくれば勝っちゃうのとか、カタキ役が全く凄そうに見えない問題がありました。

　主人公に協力する女性のCIAエージェントもベルリンで上司に尋問されて「ここにいろ」と軟禁されてるのかと思いきや、次のシーンでウィーンで主人公を助けたり。大事なところで助けに入ってきて、職場の上司の言う事より主人公の味方をする動機とか見ていて気付けなかったです。

　カタキ役たちも情報を入手するために元上司を拷問してばかりで姪をどうにかしないのかなとかも手ぬるく感じたりもしちゃいました。

　とはいえ、ハリウッド超大作のアクション映画でこの手の映画が好みの人は十分楽しめる1本だと思いました。

☆☆☆

鑑賞日:2022/07/24　キネカ大森