映画【スクリーム(2022)】感想(ネタバレ):新旧キャスト集結の恐怖

Scream-(2022)
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●こんなお話

 25年ぶりに前と似たような殺人事件が起こって若者や前の主人公たちが集まって犯人に挑む話。

●感想

 高校生のタラ・カーペンターは、自宅で一人留守番をしていた夜、見知らぬ人物から電話を受ける。相手はホラー映画に関するクイズを出題したあと、自宅のセキュリティシステムを遠隔操作して侵入し、ゴーストフェイスのマスクを着けて襲いかかる。タラは全身を何度も刺されながらも一命を取り留め、この事件は25年前にウッズボローを震撼させた連続殺人事件を思わせる新たな惨劇として大きな話題となる。

 事件の知らせを受けた姉のサム・カーペンターは、恋人のリッチーとともに故郷ウッズボローへ戻る。サムはかつて母の日記を読んだことで、自分の実父が初代ゴーストフェイスであるビリー・ルーミスだったという衝撃の事実を知ってしまった。その秘密が家族崩壊の原因となり、罪悪感を抱えたまま町を離れていたのである。現在も精神安定剤を服用しているサムは、ときおりビリーの幻覚を見るようになり、その幻は彼女に冷たく語りかけ続ける。

 事件の捜査は保安官ジュディ・ヒックスが担当し、タラの友人であるアンバー、チャド、ミンディ、リヴ、ウェスらにも疑いの目が向けられる。一方、かつての事件を生き延びたデューイ・ライリーは、シドニーやゲイルと疎遠になり、酒に溺れる孤独な生活を送っていた。サムはデューイを訪ねて協力を求め、彼は今回の犯人も過去の事件に執着していると推理し、生存者たちへ警告を始める。

 その矢先、ジュディと息子ウェスが自宅でゴーストフェイスに襲撃される。ジュディは息子を助けようと急いで帰宅するものの玄関先で刺殺され、ウェスも家の中で命を落とす。この事件をきっかけに、過去の事件を追い続けてきたゲイル・ウェザーズもウッズボローへ戻り、デューイと再会する。

 サムたちはタラを退院させようと病院へ向かうが、病院内は異様なほど人気がなく、その隙を突いてゴーストフェイスが侵入する。サムとリッチー、デューイはタラを守りながら脱出を試みる。デューイは犯人を撃ち倒したあと、「頭を撃たなければ終わらない」と確認のため一人で戻ってしまう。しかし、ゴーストフェイスは立ち上がり、デューイの腹を何度も刺した末、二本のナイフで腹部を切り裂いて命を奪う。

 デューイの死を知ったシドニー・プレスコットも再びウッズボローへ戻り、ゲイルとともに事件を終わらせる決意を固める。シドニーはサムへ「犯人は過去への執着を利用してくる」と忠告し、事件の核心へ近づいていく。

 一方、映画オタクでもあるミンディは、今回の事件はリブートと続編を融合させた「リクエル」の法則に沿って起きていると分析する。犯人はシリーズの新しい伝説を作るため、新旧キャラクターを巻き込んで惨劇を演出していると推測する。

 やがて一行は、25年前にビリーとスチューが殺人を繰り広げたスチュー・マッカーの屋敷へ集まる。その屋敷は現在アンバーの家となっており、若者たちがパーティーを開いていた。パーティーの最中、チャドが屋外で襲われ、ミンディも室内で刺される。

 その直後、アンバーは突然リヴを拳銃で射殺し、自らがゴーストフェイスだったことを明かす。さらにリッチーもサムへ銃を向け、自分も共犯者であることを告白する。二人は映画『スタブ』シリーズの熱狂的なファンであり、近年の作品内容に不満を抱いていた。そこで現実に新たな連続殺人事件を起こし、それを映画化させることで「最高の新作」を誕生させようとしていた。そのため、ビリー・ルーミスの娘であるサムを真犯人に仕立て上げようと計画していた。

 シドニーとゲイルは反撃に転じ、屋敷の中でアンバーと激しい銃撃戦と格闘戦を繰り広げる。一方、サムは再びビリーの幻覚を見る。幻覚がナイフの位置を示したことで覚悟を決めたサムは、リッチーへ容赦ない反撃を開始する。何度もナイフを突き立て、最後は喉を切り裂き、頭部へ銃弾を撃ち込んで完全に息の根を止める。

 アンバーもコンロの火で全身に引火して炎上するが、それでも最後の力で襲いかかる。しかしタラが放った銃弾によって倒され、ついに事件は終結する。

 事件後、チャドとミンディは重傷ながらも生還し、タラも無事に救助されておしまい。


 シリーズの代名詞ともいえる電話から始まるオープニングは健在で、一人きりの家へ不気味な電話がかかってきて、徐々に相手の口調が変わっていく緊張感は見事でした。そしてゴーストフェイスが姿を現して襲いかかるまでの流れは、過去作を知っている方ほど「始まった」という高揚感を味わえるオープニングになっています。

 冒頭の被害者と思われたタラが生き残る展開も新鮮でした。そこから姉のサムが故郷へ戻り、妹の友人たちや警察関係者、そして過去シリーズの生存者たちが少しずつ物語へ合流していく流れは、リブート作品として非常に丁寧に構成されています。デューイ、ゲイル、シドニーが再登場した瞬間は、長年シリーズを見続けてきたファンにはたまらない場面でした。年齢を重ねた彼らの姿から流れた時間も感じられ、懐かしさと感慨深さが同時に押し寄せます。

 一方で、病院でのデューイの最期は少し気になる場面でもありました。犯人を倒したように見えたにもかかわらず、「頭を撃たなければ終わらない」と一人だけ戻ってしまう判断は、長年ゴーストフェイスと戦ってきた人物としては不用心に映ってしまいます。仲間を先に逃がして自分だけ戻る展開は、物語を成立させるためとはいえ少々強引さを感じました。

 終盤で犯人の正体が判明してからは、一気にシリーズらしい狂気が加速します。ただ、それまでの犯人の行動を振り返っても決定的な伏線が少なく、正体に驚くというよりは「そこまでやるのか」という突き抜けた動機に驚かされました。映画そのものに執着する犯人像は現代らしいテーマではありますが、かなり突飛な印象も受けました。

 それでもクライマックスの盛り上がりは素晴らしく、シリーズ第1作と同じスチューの屋敷を決戦の舞台に選んだ演出は、ファン心理をしっかりと刺激してくれます。シドニーやゲイルが何度も刺されながらも立ち上がり、最後まで戦い続ける姿にはシリーズを支えてきた主人公らしい貫禄がありました。

 また、本作はナイフによる殺傷シーンの見せ方が非常に生々しく、刺さる瞬間や傷口の痛みが伝わるような演出が徹底されています。スラッシャー映画らしいバイオレンスをしっかり味わえる作品でありながら、シリーズへのオマージュやメタ要素も豊富で、新世代への橋渡しとしても十分な完成度を持った一本でした。

☆☆☆

鑑賞日:2022/05/28 DVD 2026/06/28 Amazonプライム・ビデオ

監督マット・ベティネッリ=オルピン 
タイラー・ジレット 
脚本ジェームズ・ヴァンダービルト 
出演ネーヴ・キャンべル 
コートニー・コックス 
デイヴィッド・アークェット 
マーリー・シェルトン 
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