●こんなお話
死んだ妻をアンドロイドとして蘇らせようとする科学者の話。
●感想
日本の山梨県の山奥でロボットの研究を1人でしている研究者。奥さんとの思い出を回想しつつ2台のロボットを相棒にして新しいロボットを開発している。
ほとんどが1人芝居だと思いますが、この主人公の生活や仕事の日常を冷たい映像と静かな雰囲気で見せていて興味深く見ることができました。
回想で仲の良い奥さんとのやりとりがあって車の運転をしているというめちゃくちゃ怪しい映像があったりしつつ、新しいロボットを会社には黙って開発しているらしい。しかもまだ上半身だけでエラーだらけ。黒い物体の中に妻の記憶があるらしく、電話を通して会話をしているけど通信が弱くなってきているらしい。会社の人間がやってきてアーカイヴにある個人の記憶もなくなってしまうらしい。
やっとJ3というほとんど人間のようなアンドロイドが開発される。J3はどんどんと人間ぽくなっていく。前の世代のJ2は自分の足をJ3に使われたりしだいに主人公がJ3に気持ちが傾いていることを悟り自らエネルギーがローバッテリーとなってシャットダウンして周りを心配させたり、とうとう湖に身投げしてしまう。
ロボットが悩んで自殺するというシーンは初めて見ました。しかもそのロボットが表情もないよちよち歩く遅いロボットというのが凄いです。それが失恋で落ち込むみたいなのを表現できていました。
そしてJ3に通信が弱くなっている妻の記憶を移行するのが主人公の目的であるというのがJ3に伝わって混乱するけど最終的に受け入れて妻の記憶を移行する。移行成功かと思いきやボックスから電話がかかってきて妻から別れを言われて生まれてくるはずだった子供の声も聞こえて…。
予算は少ないとは思いますが、SFのギミックとかガジェットは全く安っぽくなくリアリティがあってかつ妻を亡くして蘇らせようとする主人公が実は…という意外性のオチも楽しめて、かつ山梨県にこんあ断崖絶壁があるのかという日本描写も面白い1本でした。
☆☆☆
鑑賞日:2022/03/08 Amazonプライム・ビデオ
監督 | ギャヴィン・ロザリー |
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脚本 | ギャヴィン・ロザリー |
出演 | テオ・ジェームズ |
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ステイシー・マーティン | |
ローナ・ミトラ | |
トビー・ジョーンズ | |
ピーター・フェルディナンド | |
リチャード・グローヴァー | |
リア・ウィリアムス |