映画【キャンディマン(2021)】感想(ネタバレ)

Candyman
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●こんなお話

 右手がフックになった殺人鬼に襲われる人たちの話。

●感想

 貧民街の公営住宅に少年がコインランドリーへやってくるところから始まります。この公営住宅と人間の構図から不思議でつかまれる映像でした。少年が警察から近隣で殺人鬼が指名手配されている話を聞きつつランドリー室へ入ると壁に穴が開いていて中からかぎ爪の男が現れてキャンティをあげようとして、少年が叫び声をあげて外にいた警官が慌ててやってきて…。

 時代が変わって現代になる。現代アーティストだかの主人公がいて家族や友人たちと話しているときにキャンディマンの都市伝説の話を聞いて、その事件のあった公営住宅へやってくるとそこは取り壊されていて、しかもハチに刺されて嫌な感じ。そこで老人に声をかけられて、公営住宅で何があったのか聞く。キャンディマンだと思われていた男が警官に射殺されるけど、その後もキャンディマン事件が起こっているらしいので、射殺された男は冤罪なのではないかうんぬんがあったり。

 かつて、黒人が白人に拷問を受けて手をかぎ爪にされて蜂の巣を押し付けられて殺されたり、女性が赤ん坊をさらって殺そうとして住民に殺されたという歴史を聞いたりする主人公。蜂に刺された主人公の右手が腫れあがりしつつ、展覧会を開く。

 その会場で殺戮が起こったり、学生がふざけてキャンディマンを呼んで案の定殺戮があったりと事件がもろもろ起こっていきます。主人公がだんだん変化していくのを不安がる恋人。主人公がいなくなり探す恋人がコインランドリーへ行くと主人公はコインランドリーの主人に捕まっていて、大変なことになっていく。警察に捕まった恋人がキャンディマンの名前を言うと警官たちが襲われて…という。

 映像はスタイリッシュだし、黒人のアメリカでの歴史を引き継ぎつつそれを都市伝説に織り込んでいく不安感恐怖感みたいなのはよかったです。

 ただちょっと主人公たちの人間関係がつかみ切れず、1回見ただけじゃわからず。中盤からの殺戮とかクライマックスのコインランドリーでの地下でのやりとりとか合間に入る影絵の演出とかわかりにくく、見終わってもう1回最初から見直さないと頭に入ってこなかったです。鏡に現れるキャンディマンとか蜂演出は怖いですが、エンタメとして主人公をはじめとした仲間たちがキャンディマン伝説に挑むとか解決しようとするというわけでもなく、不穏な空気のままずっと進むという感じで面白さを得ることができなかったです。

 ジョーダン・ピール脚本らしい黒人の悲劇の歴史を絡めつつのホラー映画の面白さがある1本でした。

☆☆

鑑賞日:2022/03/15 DVD

監督ニア・ダコスタ 
脚本ジョーダン・ピール 
ウィン・ローゼンフェルド 
ニア・ダコスタ 
原作映画脚本バーナード・ローズ 
出演ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世 
テヨナ・パリス 
ヴァネッサ・ウィリアムズ 
ネイサン・スチュワート=ジャレット 
コールマン・ドミンゴ 
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