映画【最後の決闘裁判】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 14世紀のフランスで決闘裁判が行われることになって当事者3人が事件を語っていく話。

●感想

 さすがのリドリー・スコット監督が描く中世ものであり衣装美術にハリウッドスターが共演していて華やかな映像の中でのコスチュームプレイを楽しみ、時代劇特有のセリフ回しなども面白かったです。表向きは騎士道精神の誇りをかけた男たちの戦いですが、愚かな男たちに振り回される女性が描かれていました。それでいてクライマックスの決闘シーンは人間が人間を殺すという凶暴さ痛々しさが伝わってくるバイオレンスがあり手に汗握るものでこれだけでお腹いっぱいのアクションシーンでした。話の構成は語り手によって主観が変わって、同じシーンでも別の意味を持ってくるというこの手の手法の面白さもつ待っていました。同じシーンでも微妙に動きや意味合いが変わってるのが楽しめました。

 ただ2時間30分という長さを感じる内容で全体的には退屈でした。最初はマット・デイモン目線の話から主君に可愛がられず、お金も常にないうえにいつも戦争に駆り出されるマット・デイモンからあまり画面に動きがなくボーっとする時間が多かったです。続いてのアダム・ドライバーのチャプターも愛の苦しさに悩む姿は面白いですが、これもあまり動きがなくてボーっとしていました。最後の ジョディ・カマーの回が個人的には1番面白くて、当時の結婚後の妊娠へのプレッシャーや嫁姑問題、旦那さんも全く自分の気持ちを理解してくれない辛さ。旦那さんが遠征に行った途端に嬉々として生活をするなども楽しかったです。

 それにしても当時の「快楽があれば妊娠する、それが当たり前の科学」という理論やTHEセカンドレイプな裁判や訴えたのに親友からも信じてもらえない。女性が普通に生きたいのに生きれない息苦しさ。決闘後も表情が晴れず、ラストのラストでやっと解放されたのかという。現代の女性もあまり変わらないのではないかと当時のフランスと現代もそれはあまり変わらないのではないかという映画でした。

☆☆

鑑賞日:2021/10/19 TOHOシネマズ川崎

監督リドリー・スコット 
脚本ニコール・ホロフセナー 
マット・デイモン 
ベン・アフレック 
原作エリック・ジェイガ―
出演ジョディ・カマー 
マット・デイモン 
アダム・ドライバー 
ベン・アフレック 
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