映画【太平洋奇跡の作戦 キスカ】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

  キスカ島に残された将兵を救う作戦の話。

●感想

 玉砕に次ぐ玉砕の日本軍ですが、人道的な作戦もあったのかと知ることがきました。「キスカ島将兵を救出する」という目的1本のわかりやすい流れを様々な障害を突破しながらキスカ島に向かう艦隊というのは、とても面白く見れました。

 成績も悪く戦果も挙げてない司令官がラバウルから着任して、キスカ撤退作戦の指揮をとりますが。部下達からも臆病者といわれながら慎重に慎重を重ねる姿はカッコいいです。それでいてどっしりと将棋をさしたり釣りをしたりしていて、気象予報の学者が嘘をついて報告するシーンなんかでも人柄がわかるものでよかったです。

 そして、濃霧を唯一の武器にして米軍に見つからないようにキスカ島へと向かいますが。濃霧で味方同士でぶつかりそうになったり、浅瀬を行くシーンの特撮の緊張感。艦橋でのやりとりが多くて、巡洋艦なんかをどうやって操艦するのかというのも知ることができました。

 一方のキスカ守備隊が玉砕を覚悟しながら、救出作戦を信じてジリジリと待つ姿も描写されて。失敗してしまって希望を失う姿なんかも同時に描かれているので、最後に霧の中から現れる艦隊を見れたときのカタルシスったらないです。やっと来た! と守備隊と一緒の気持ちになることができました。

 戦闘シーンも少ないですが、東宝のオールスターキャストの軍人役も最高ですし。救出作戦という日本の戦争映画にはあまりないエンタテイメントで面白かったです。

☆☆☆☆

鑑賞日:2012/03/05 DVD

監督丸山誠治 
特技監督円谷英二 
脚本須崎勝弥 
出演三船敏郎 
山村聡 
中丸忠雄 
稲葉教男 
田崎潤 
児玉清 
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