●こんなお話
いきなり学校の教室でデスゲームが始まって、サバイバルしていく生徒たちの話。
●感想
ごく普通の高校生である高畑瞬は、退屈な日常と変わり映えのしない学校生活にうんざりしながら、いつも通りの授業を受けていたが、その教室で突如として担任教師の頭部が爆発するという異常事態に直面する。呆然とする生徒たちの前に現れたのは、不気味な笑顔を浮かべた巨大なダルマ人形であり、それは「ダルマさんが転んだ」という誰もが知る子供の遊びを命懸けのルールへと変え、生徒たちに強制する。動いた者は即座に首を吹き飛ばされ、瞬は恐怖と混乱の中で仲間を失いながらも、知恵と偶然によって辛うじて生き残る。
次に瞬がたどり着いたのは体育館で、幼なじみの秋元いちかと再会し、そこでは巨大な招き猫が支配する新たなゲームが始まる。首輪の輪にボールを投げ入れるという単純な遊びが、失敗すれば即死という残酷な条件付きで課され、生徒たちは恐怖に駆られながら次々と命を落としていく。
やがてこの異常な出来事が一校だけのものではなく、全国各地の学校で同時多発的に発生していることが示され、空には正体不明の白い巨大キューブが浮かび上がる。瞬たちは別の空間へと転送され、「かごめかごめ」では目隠しをしたまま正解のこけしを当てなければ殺され、「白熊」のゲームでは曖昧な返答や嘘をつけば即座に処刑されるなど、子供の遊びを歪めた試練に挑まされ続ける。
極限状態の中で、瞬は暴力的で破壊衝動の強い同級生・天谷武と行動を共にするようになり、生き残るために互いを利用しながらも奇妙な共闘関係を築いていく。最終局面では「マトリョーシカ」と呼ばれるゲームが始まり、参加者の中から鬼役が選ばれ、天谷がその役目を担うことになる。鬼となった天谷は容赦なく生存者を捕らえていき、瞬は絶望的な状況の中で最後の選択を迫られる。
激しい攻防の末、瞬は缶を蹴り飛ばすことでゲームを終わらせることに成功するが、生き残れたのはほんのわずかな人数であり、秋元いちかを含む多くの仲間が命を落とす結果となる。やがて瞬と天谷は、これらのゲームを支配する存在が「神」として崇められていることを知り、人知を超えた理不尽な存在と向き合わされるまま、物語はさらなる謎を残しておしまい。
冒頭から何の前触れもなく首が吹き飛び、血しぶきが舞う展開は非常に勢いがあり、観る側を一瞬で物語に引き込む強烈な掴みでした。童遊びをベースにしたデスゲームが次々と展開され、人がまるで使い捨てのように死んでいく描写はショッキングでありながら、ジャンル映画としての潔さも感じられました。序盤はとにかくテンポが良く、どんな形で命が奪われていくのかを見届ける感覚で楽しめたと思います。
一方で、ゲームの合間に描かれる外の世界の混乱や、何かを知っていそうなホームレスや引きこもりの存在が挿入されることで物語のスケールは広がっていきますが、その分、誰が何の目的でこの惨劇を起こしているのかという謎ばかりが膨らんでいきました。中盤以降は同じ構造のゲームが続くこともあり、徐々に新鮮味が薄れ、やや食傷気味になってしまったのも正直な印象です。
後半になると一つ一つのゲームが長くなり、登場人物たちが自らの思いや理屈を長台詞で語る場面が増えていきますが、その説明が物語の核心に迫るものではないため、冗長に感じてしまいました。最終的に多くの犠牲を重ねながらも明確な答えが提示されない構成は、意図的であるとはいえ、観終わった後に強い消化不良を残す内容だったと思います。
全体として、過激な発想と映像表現の勢いは強く印象に残る一方で、物語として何を描きたかったのかが最後まで掴みにくく、観る側に解釈を委ねすぎている作品だと感じました。刺激的ではありますが、観終えた後に大きな疑問符が残る一本だったと思います。
☆☆
鑑賞日: 2014/10/14 試写会 2018/09/25 Amazonプライムビデオ 2026/01/18 U-NEXT
| 監督 | 三池崇史 |
|---|---|
| 脚本 | 八津弘幸 |
| 原作 | 金城宗幸 |
| 出演 | 福士蒼汰 |
|---|---|
| 山崎紘菜 | |
| 染谷将太 | |
| 大森南朋 | |
| リリー・フランキー | |
| 神木隆之介 |



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