●こんなお話
ミシェル・ゴンドリー監督、レオス・カラックス監督、ポン・ジュノ監督が東京をモチーフにした中編3本。
●感想
【インテリアデザイン】
売れない映画監督とその彼女が東京に引っ越してきて友だちの家に転がり込む。彼氏はすぐバイトを見つけるけど、彼女は2人で住む家も見つけられず。誰からも頼られないうちに椅子となってしまって自分の居場所を見つける話。
狭くて汚い路地の東京を背景にファンタジックな話が展開していきますが、主人公が突然ピノキオのごとく椅子に変化していくというのがラストだので、もう少し早くそっちの展開に行ってもよかったのではないか? 40分も必要だったのかな? とテンポの悪さが気になりました。
【メルド】
いきなりゴジラのテーマが流れる中、下水道から片目がつぶれて赤いひげを生やした見た目が異様な老人が街中を歩いて騒ぎを起こすというツカミはバッチリな出だし。日本軍が残した手榴弾を見つけて、それをポンポン投げて都民を虐殺するのもなかなかのショッキングさ。
裁判のシーンも世界で3人しか喋れない言語を離す下水道の怪物の言葉とフランス語と日本語の3つの言語が入り乱れて不思議な世界。画面分割なんかも使っちゃったりして。がっつり変態な映画で面白かったです。
【シェイキング東京】
10年引きこもりの中年男性がピザ配達の女の子に恋をするけど東京中の人たちが全員引きこもりになってしまっていて、彼女に会うために外に出て告白しようと話。
引きこもりの描写をSF映画のようなカットでぽんぽん見せていって、整理整頓が完璧な美術なんかも見てて面白かったです。蒼井優さんのアップなんかも魅力的で見とれてしまうという。誰もいない東京の景色なんかも不思議な魅力を持っている映画だと思いました。
東京である必要あるのかな? と思う映画でもありましたが。喜劇でありつつ悲劇な三者三様の映画で面白かったです。
☆☆☆
鑑賞日:2014/06/01 DVD
監督 | ミシェル・ゴンドリー |
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レオス・カラックス | |
ボン・ジュノ |