映画【白い巨塔】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 大学病院の権力争いの話。

●感想

 冒頭、タイトルクレジットにかぶって始まる手術シーン。固定カメラでメスで開腹して中の臓器が丸見えになりながら行われる映像は、かなりリアルで凄かったです。1966年で、こんな映像が見られるなんて思いもよらなかったです。現代の映画に負けない、むしろ勝っているくらいの映像でした。そしたら、これ撮影スタッフが手術するってんで、じゃあそれを撮っちゃおう。と本物の手術を撮影していると聞いて驚きです。大画面に本物の手術がガッツリ映されていて、物凄い迫力になっていました。

 話は、大学病院の地位を巡っての権力闘争が描かれていて。日本映画を代表する役者さんたちが次から次に登場して、料亭で話をしています。権力に魅せられて相手を蹴落とそうとする姿が何とも醜いことなんだと勉強になります。

 そして後半は財前教授の誤診の裁判。結構、展開が急な印象もありましたが、一気に駆け抜ける2時間20分でした。この誤診でも隠ぺいしようとする大学病院側。本当にこんなことがあるのかと驚きますが、そしてその後の裁判の結果が現実の厳しさを描いていたと思います。

 残念だったのは財前教授と考えが違うライバルである里見教授が、だんだん印象が薄くなっていってしまった感を受けてしまいました。

☆☆☆☆☆

鑑賞日:2012/06/12 DVD

監督山本薩夫 
脚色橋本忍 
原作山崎豊子 
出演田宮二郎 
東野英治郎 
小沢栄太郎 
加藤嘉 
田村高廣 
下絛正巳 
船越英二 
滝沢修 
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