映画【グリンチ】感想(ネタバレ):子どもたちの純粋な願いが輝くホリデーアニメーション

the-grinch
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●こんなお話

 クリスマスを憎んでクリスマスを盗もうとする主人公のドタバタの話。

●感想

 物語は、クリスマスの街で孤独を感じる主人公が、賑やかな祝祭ムードに一石を投じようと決意するところから始まります。彼はトナカイや仲間たちと共に、クリスマスの象徴とも言える品々を盗み出す計画を実行に移します。一方で、母親の願いを叶えようと奮闘する子どもたちの様子も並行して描かれていきます。この二つの物語が交互に展開し、クリスマスの喜びと切なさが織り交ぜられているのが特徴です。

 しかしながら、物語の核心はこの二つのパートのシンプルな繰り返しに留まっており、それ以上に深い展開や意外性を感じることは難しかったです。主人公が家に忍び込もうとする場面のドタバタ劇や、サンタクロースを心待ちにする子どもたちの可愛らしい様子が描かれるものの、それが物語の中心であるため、全体としての魅力が弱く感じられてしまいました。個人的には、主人公の大騒ぎをただ見守るだけの時間が多く、なかなか物語に引き込まれることがありませんでした。

 クリスマスアニメーションとして気軽に楽しめる作品であるのは確かです。温かみのあるテーマや子どもたちの純粋な願いが伝わってくるため、小さなお子様には適しているかもしれません。ただ、多くの名作アニメーションが生み出されてきた中で、本作は印象に残る強い個性や深みがやや控えめに感じられ、もう少し何か引き込まれる要素が欲しかったと感じました。

☆☆

観賞日:2019/07/18 Amazonプライムビデオ

監督ヤーロウ・チェイニー 
スコット・モシャー 
原作Dr.スース 
出演(声)ベネディクト・カンバーバッチ 
キャメロン・シーリー 
ラシダ・ジョーンズ 
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