映画【十一人の賊軍】感想(ネタバレ)

11 Rebels (2024)
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●こんなお話

 戊辰戦争に巻き込まれた新発田藩が生き残るために罪人とかを新政府軍と戦わせる話。

●感想

 主人公が駆けだして家に戻ると奥さんが侍に手籠めにされたとのことで、その相手を刺殺して捕縛されて刑場で死刑を待つのみになる。戊辰戦争が新発田藩も迫ってきて、奥羽列藩同盟に入るように同盟軍側から迫られて家老は悩む。新政府軍も新発田藩の意向を聞こうと迫ってきて、一足先に同盟軍側が新発田藩の城にやってきたので、家老は同盟軍を招き入れて出立したところを新政府軍を招いて官軍側につこうとする。

 新政府軍を足止めする必要があるので砦で新政府軍を足止めする決死隊を組むことになって、同盟軍側につこうとする過激派の侍とか家老の娘婿の侍とかが罪人を集めて戦う代わりに無罪にするという約束で罪人たち砦へ向かう。

 新政府軍がやってきて大砲攻撃であっという間にやられたりしてピンチになったり、煙を焚いて視界不良にさせて白兵戦を繰り広げたり。主人公を兄と勘違いする花火師がお手製爆弾を使って大勢の新政府軍をやっつけたり。けれども侍側は罪人たちを無罪するつもりがなく、終わったら全員始末するつもりだというのがわかって侍と罪人で対立して死者が出るけど、侍側が謝罪。

 家老はなかなか出ていかない同盟軍に焦って、百姓の暴動で兵隊が出せないという言い訳が本当だということを証明するために百姓の首を次々はねていって、同盟軍の幹部ドン引き。けども暴動を起こした百姓ではなく、難病で余命いくばくの百姓の首を跳ねていたことが判明して、切腹を命じられる家老。

 降伏しようとする罪人たちだけど侍が新政府軍の人質を射殺して新政府軍ブチきれて降伏できない状態になったり、大雨が降って爆弾の火を消さないようにしつつ。主人公だけ降伏するけど新政府軍に殺されそうになったところを花火師が爆弾放り投げてパニックのあいだに逃げて、罪人の1人が自己犠牲の精神を発揮して吊り橋を爆破。

 主人公と花火師が川に落下して死んだと思ってたけど、花火師を担いで主人公が現れるけど花火師は死亡。けどその夜に花火師は奇跡の復活。切腹しようとする家老だったけどギリギリのところで新政府軍が攻めてきた報告が入って同盟軍の幹部は退席。

 新政府軍が布陣する崖の上に油が出る場所があるということでみんなでそこを掘って油をまき散らして新政府軍の陣地大爆発からの立ち回りで罪人側も新政府軍側も死者多数。

 何とか新政府軍を撃退して主人公たちの役割は終わったということで主人公は奥さんに会いに現場を離れるけど、そこに新発田藩の軍隊がやってくるので砦に戻る。砦では新発田藩がやってきたので迎え入れるけど遊撃されて死者多数。家老は新政府軍側につくために罪人たちのトカゲのしっぽきりをするために皆殺しにしようとしてきて、侍が怒って1人で何十人も斬り倒して家老を追い詰める。主人公も爆弾を抱えて新発田藩を道連れ。

 新発田藩は戦火を免れて平和でした、とか。主人公の奥さんに砦にいた娘さんがお金を渡して花火師と一緒に街を走っておしまい。

 侍と罪人という階級社会の人権無視を描きつつ少数が圧倒的多数の相手に立ち向かうという構図は無条件で熱くなれる設定でした。漫画みたいなキャラクターたちも見ていて楽しいです。詐欺師にイケメン枠に力持ちとか医者とか老人の使い手とかお坊さんとか花火師とか。

 殺陣もいっぱいあってだいたい食傷気味になっていくものですが、この映画ではそれほど飽きずに見ることができたのもよかったです。

 ただ日本語が聞き取れずらくて単純に何を話しているのかわからないのが多々あってボーっとする時間が多かったです。それにやっぱりそれぞれが決死隊を組むまでとかの気持ちがわからないため、何でみんな戦っているんだろうと本来なら面白くなりそうな仲間集めとかどういう気持ちで命をかけるのかかけないのかとかが飲み込みにくかったです。家老がどういう判断をするのかとかもちょっと長く感じて家老側のストーリーは全体的に退屈でした。

 11人で大軍を相手にするのは爆弾をいっぱい投げればいいみたいな流れが多い戦いもアクション映画としての面白さも少なかったです。

 とはいえ身体がいっぱい爆発したり身体がちぎれたりするのは楽しめる1作でした。

☆☆☆

鑑賞日:2024/11/10 イオンシネマ座間

監督白石和彌 
脚本池上純哉 
原案笠原和夫 
出演山田孝之 
仲野太賀 
尾上右近 
鞘師里保 
佐久本宝 
千原せいじ 
岡山天音 
松浦祐也 
一ノ瀬颯 
小柳亮太 
本山力 
野村周平 
田中俊介 
松尾諭 
音尾琢真 
柴崎楓雅 
佐藤五郎 
吉沢悠 
駿河太郎 
松角洋平 
浅香航大 
佐野和真 
安藤ヒロキオ 
佐野岳 
ナダル 
木竜麻生 
長井恵里 
西田尚美 
玉木宏 
阿部サダヲ 
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