映画【座頭市千両首】感想(ネタバレ)

Zato Ichi and a Chest of Gold
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●こんなお話

 お百姓さんが一生懸命集めてお代官様への上納金が何者かに盗まれて、座頭市に濡れ衣がかけられて、真犯人を探す話。

●感想

 何と言っても宮川一夫キャメラマンの独特の映像美が冴えわたっていて、冒頭の座頭市の舞台装置みたいな場所での殺陣や山の中を駆けまわるたくさんの提灯などヴィジュアルがカッコいいです。

 お百姓さんが一生懸命貯めた上納金が浪人たちに襲撃されて盗まれるところから始まります。お百姓さんたちが「上納金」と書いてある大八車を運んでいるのが笑えます。盗んでくださいと言わんばかりのアピール。

 最初は受け入れられていた座頭市が上納金を盗んだ下手人だと言われて、みんなから罵倒されて哀しい表情するのが座頭市のアウトローさをあらわしててよかったです。
 地元の人たちがお世話になっている国定忠治も疑いをかけられて、座頭市が動きますが。ここらへんのエピソードとか尻つぼみになってしまうのが残念でした。ヒロインたちも序盤に出てきた人が消えてしまうのも構成としてヘンテコでした。
 そもそも座頭市が斬ってしまった男のお墓まいりをするところから始まりますが、何故自責の念にかられるのかがわからなかったです。めっちゃ人斬ってるので、他の人たちを斬っても何の気持ちも変化ないのかと疑ってしまいます。

 カタキ役の浪人は若山富三郎さんで片手でムチを振り回しながら座頭市に襲い掛かってくる姿が熱かったです。クライマックスでも座頭市を追い詰める、かなりの強敵。
 国定忠治のところのお子さんと山を駆ける座頭市のときの子どもの声が完全に女性のアテレコで驚く映画でもありました。

☆☆☆

鑑賞日:2014/05/08 DVD

監督池広一夫 
脚色浅井昭三郎 
太田昭和 
原作子母沢寛
出演勝新太郎 
坪内ミキ子 
長谷川待子 
城健三朗 
島田正吾 
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