●こんなお話
ダメダメ球団のインディアンスが、しだいに強くなって強敵ヤンキースと戦う話。
●感想
インディアンスの新オーナーであるレイチェル・フェルプスがチームをフロリダへ移転させるため、意図的に戦力を下げるところから始まる。観客動員数が一定基準を下回れば移転が認められる契約を利用し、彼女は実力不足や問題を抱えた選手ばかりを集め、チームを敗北へ導こうと画策する。
春季キャンプに集められたのは、膝の故障でかつての輝きを失った捕手ジェイク・テイラー、剛速球を持ちながらも制球難に苦しむ投手リッキー・“ワイルドシング”・ボーン、俊足だが粗削りな外野手ウィリー・メイズ・ヘイズ、そして独特の信仰を持つ強打者ペドロ・セラノなど、個性ばかりが際立つ寄せ集めの面々である。監督のルー・ブラウンもマイナーから昇格したばかりで、最初はチームの戦力に半ば呆れながら指揮を執ることになる。
シーズンが始まると、予想通りチームは連敗を重ねる。守備のミスや連携不足が続き、観客席は閑散としたままで、オーナーの思惑通り崩壊寸前の状態に陥る。しかしある時、選手たちは自分たちが意図的に負けるために集められた存在であることを知る。屈辱を味わった彼らは反発し、ロッカールームに貼られたオーナーのポスターを使い、勝利するごとに服を剥がしていくという半ば冗談のような目標を掲げる。これをきっかけにチームの空気は一変し、次第に結束が生まれていく。
ジェイクは捕手として投手陣をまとめながら、かつての恋人リンとの関係を修復しようとする。リッキーは荒削りな投球を改善するため眼鏡をかけ、制球力を身につけていく。ヘイズは俊足を武器に出塁率を高め、セラノは自らの信念と向き合いながら打撃で結果を残していく。個々の選手が自分の弱点を克服していく中で、チームは徐々に勝利を重ね、周囲の予想を覆す快進撃を見せるようになる。
シーズン終盤、インディアンスは地区優勝をかけた最終戦に進出する。対戦相手は強豪ニューヨーク・ヤンキースで、試合は緊張感に満ちた接戦となる。最終回、同点の場面でリッキーがマウンドに立ち、圧巻の投球で三振を奪い流れを引き寄せる。その裏、ジェイクがバントで出塁し、進塁を重ねた末に決定的な場面を迎える。最後はスクイズプレーが成功し、チームは劇的なサヨナラ勝利を収める。
オーナーの思惑に反してチームは見事に勝利を掴み取り、崩壊寸前だった寄せ集めの集団は、一つのチームとして結束し、大きな達成を手にしておしまい。
弱体化させられたチームが逆境を跳ね返していく構図がとてもわかりやすく、観ていて自然と気持ちが高まる作品でした。序盤はバラバラだった選手たちが、あるきっかけで一つの目標を共有し、徐々にチームとしてまとまっていく流れが丁寧に描かれていて、王道ながら心地よい展開になっていると感じます。
登場する選手たちはいずれも欠点を抱えていますが、その分だけ人間味があり、応援したくなる魅力に満ちています。膝に不安を抱えながらもチームを支える捕手や、剛速球を武器にしながら制球に苦しむ投手、俊足を活かそうともがく若手選手など、それぞれの成長がしっかり描かれている点が印象的でした。
また、試合の積み重ねによってチームの空気が変わっていく過程も見どころで、連勝が続くモンタージュの高揚感はスポーツ映画ならではの楽しさがあります。音楽と映像が重なることで、勝利の積み重ねがより鮮やかに感じられ、観ている側も一緒に勢いに乗っていく感覚がありました。
一方で、ジェイクの恋愛要素についてはやや比重が大きく感じられる部分もあり、純粋にチームの物語として観ていると少し流れが途切れる印象も受けます。それでも最終戦の盛り上がりは非常に見応えがあり、リッキーがマウンドに立つ場面から一気に緊張感が高まり、決着の瞬間まで目が離せませんでした。
全体として、個性豊かなキャラクターと明快なストーリーが噛み合い、爽快感のあるエンターテインメントに仕上がっていると感じます。努力と結束によって状況を変えていく姿がしっかりと描かれており、観終えた後に前向きな気持ちになれる作品でした。
☆☆☆☆
鑑賞日: 2017/02/23 Hulu 2026/03/30 U-NEXT
| 監督 | デイヴィッド・ウォード |
|---|---|
| 脚本 | デイヴィッド・ウォード |
| 出演 | トム・ベレンジャー |
|---|---|
| チャーリー・シーン | |
| コービン・バーンセン | |
| マーガレット・ウィットン | |
| ジェームズ・ギャモン | |
| レネ・ルッソ | |
| ウェズリー・スナイプス | |
| チャールズ・サイファース | |
| デニス・ヘイスバート |



コメント