映画【シュガー・ラッシュ】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 ゲームセンターのキャラクターたちの大冒険の話。

●感想

 ゲームセンターのキャラクターたちが閉店後に人間が見ていない世界で動き出すというのを見てるだけでワクワクしてしまうから不思議です。「トイストーリー」的な楽しさ。

 主人公のラルフは同じゲームのキャラクターたちから嫌われていて、仕事に誇りをなくし、自分も周りに認められたいという気持ちで、やってはいけない他のゲームに紛れ込んでメダルをゲットしようと大騒ぎしていきます。ゲームの世界でゲームのキャラクターたちの大冒険。綺麗なビジュアルに、力持ちの主人公ラルフ、元気いっぱいのヴェネロぺ、ラルフのゲームの主人公で何でも直してしまうフェリックスと命令をくだす女軍人、みんな魅力的なキャラクターたちで、まさに冒険ものでハラハラドキドキしながら見られる安心の映画でした。ゲームの小ネタもたくさんあって、見終わったあとの感じ方も気持ちのいいものでした。

 ただよくできていて十分面白い映画ですが、よくできている分、おかしな部分も気になってしまいました。

 まず、ヴェネロペはバグが発生して不具合を直すみたいなことを言ってましたが。終盤で「瞬間移動よ」と突然、バグが良いものとして最後までそのままになってるのが疑問でした。それに終盤、サイバグを倒すために主人公が取る行動。あのコーラを爆発させることが何で序盤の戦争ゲームのビーコンと同じになるのだと主人公はわかったんだろう?

 それに、ヴェネロペが何でゴールをすることでゲームのシステムが直るのかもわかりませんでした。悪役がいたゲームのシステムのプログラムの部屋みたいなところに行かなくていいのか? そこで主人公が破壊してフェリックスが直すということでよかったんではなかろうかと思いながら見てました。 そして1番のれなかったのは、主人公がサイバグを連れてきたのにそれに対しての謝罪が一切ないことでした。確かにテンポがよくて気にならないっちゃならないですが、主人公が問題を発生させといて、何のお咎めもない。ヴァネロペの本当の姿を解放したから別にきっかけが悪いことでもそれでいいのかなと納得させて見てました。

 そもそもサイバグという気持ち悪いカタキ役の設定が本当に必要だったのかも疑問です。シュガーラッシュのゲームの世界を支配しようとするカタキ役がいるのに、2つカタキ役がいる必要性が感じられませんでした。

 とはいえ、主人公はヒーローのメダルが欲しいと周りに迷惑をかけながらメダルをゲットしますが。それを手にして戻ってみるとゲームは故障中で誰もいなくなっている。欲しかった物は手にしたけど、そこで失ったもの。ヴェネロペという友だち、そして信頼を失う。そのことに気づいて、フェリックスにカートを直してもらい、ヴェネロペに謝り、仲間たちのために戦う姿に感動できました。

後は、フェリックスと女軍人の流れも面白く。フェリックスが捕まって檻を壊そうとして逆に直しちゃうとことか笑えました。主人公のゲームのキャラがカクカクの動きなのも面白かったです。レトロなゲーム感。

 そして危機を乗り越えた主人公。仕事は相変わらずだけど、もう決定的に映画の始まったときとは成長していて、好きでいてくれる人がいてくれれば幸せだということ。主人公が落とされる時に、ヴェネロペが見え、悪役も悪くない。 切ないけれど、楽しい冒険映画でよかったです。

同時上映の短編アニメ【紙ひこうき】。ひょんなことで出会った女性が隣のビルにいるとわかり、紙飛行機を作って何とか気づかせようとするけど、上手くいかずあきらめると紙飛行機から後押しされて再会するという話ですが。演出と音楽の力だけで惹きつけられるもので素晴らしかったです。

☆☆☆☆

鑑賞日: 2013/04/07  TOHOシネマズ南大沢  2020/03/15  WOWOW

監督リッチ・ムーア 
脚本ジェニファー・リー 
フィル・ジョンストン 
出演(声)ジョン・C・ライリー 
サラ・シルヴァーマン 
ジャック・マクブレイヤー 
ジェーン・リンチ 
ジェイミー・エルマン 
ジェラルド・C・リヴァーズ 
ステファニー・スコット 
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