映画【セデック・バレ 第二部 虹の橋】感想

☆☆☆☆

●こんなお話

 霧社事件の話。

●感想

 密林の中を物凄いスピードで駆ける役者さんたちや撮影技術が素晴らしくて物凄い迫力の戦闘シーンの連続でした。

 130分のほとんどが戦闘シーンになって、しかも首がポンポン狩られていきます。地の利をいかしたセデック族の待ち伏せに対して、飛行機から爆撃、迫撃砲。しまいには毒ガス攻撃までする日本軍。前作で友好的だった安藤政信さんは、ある理由から復讐の鬼と化し、主人公たちの一族と敵対関係にあるセデック族に首を狩れば賞金を与えると同族の争いも起こしたり。ひたすら殺し合いが行われます。

 凄い迫力の戦闘シーンで面白いんですが、そのアクションが小さい子どもがでかい機関銃を持ってバンバン撃ったり。ありえないような動きや絶対死んでるだろと攻撃を受けた次のシーンで普通にいたりしてハリウッド映画のヒーローものみたくなってしまったのが残念なのと。全体的にスローで壮大な音楽で盛り上がるというものが多くて、ちょっと退屈を感じてしまいました。それに、1人また1人とやられていきますが。誰が誰だかよくわからず感動的に死んでいっても何も感じなかったです。戦闘シーンを長く描くのもよかったですが、一族をもう少し描いてから戦闘シーンでもよかったと思います。

 それに第一部で主人公の蜂起を決意するまでが面白かったのに対して、第二部の主人公はひたすら村田銃を撃ってるだけで。もう心の動きがなくなり面白味に欠けました。

 300人の男たちは戦いますが、残された女性たちの末路。また生き残った者たちのその後。女性たちなんか、今の価値観から見ると悲しすぎます。

 わかりやすい結末ではなく、戦いが終わり誰が幸せになったのか? 河原さぶさん演じるセデック族を見下していた司令官はセデック族を戦士と呼び日本人が忘れた大和魂を持っているかもしれないと見出すのに対して、安藤政信さんは戦いを終えてどういう気持ちになったのか? が知りたかったです。

 果たして占領して文明を与え、街を作って病院や郵便局を建てて生活を便利にすることが幸せな事なのか? 誇りや尊厳を踏みにじることが良い政策なのかと考えさせられ、勝者も敗者もないまま終わり、虹のように多様な見方ができて、なおかつ娯楽映画の面白さが詰まった映画でよかったです。

☆☆☆☆

鑑賞日:2013/04/27 吉祥寺バウスシアター

監督ウェイ・ダーション 
脚本ウェイ・ダーション 
出演リン・チンタイ 
マー・ジーシアン 
ビビアン・スー 
ランディ・ウェン 
安藤政信 
ルオ・メイリン 
河原さぶ 
木村祐一 
春田純一 
ダーチン 
スー・ダー 
シュー・イーファン 
ティエン・ジュン 
リン・ユアンジエ 
田中千絵 
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