映画【宇宙戦争(2005)】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 ある日突然、謎の異星人に襲撃されてひたすら逃げるという話。

●感想

 フェリーのコンテナの積み下ろしをやっている主人公がいて、離婚した奥さんが子どもたちを連れてやってくる。けど子どもたちは主人公に対して冷たくてギクシャク。主人公も子どもにどうしていいのかわからない様子。

 そしたら落雷がいっぱいあって車とか動かなくなって、住民たちの騒ぎの中心に行ってみると地下から巨大ロボットが襲ってきて住民たちをビームで消滅させていく。子どもと一緒に動く車で逃げることになって奥さんのもとへ行こうとする。けど車を暴徒に奪われ、フェリーに乗ったらロボットに襲われ、州兵の反撃に息子が一緒に行っちゃって別れる。助けてくれた男性の地下室で匿われる。ロボットが探しに来て隠れたり、更には匿ってくれた男性がおかしくなっちゃって騒ぎ始めたので主人公が殺害。

 寝てたらロボットがやってきて娘が逃げちゃうので追いかけたら娘ともどもロボットに捕まる主人公。手榴弾でロボットを退治してふらふらと歩いて逃げる。そしたらロボットにシールドが消えてるのを発見した主人公が軍人に報告して、ジャベリンを撃ってロボットを退治する。ロボットにシールドが消えたので人間の反撃ができるかも、そして奥さんのもとに戻って家族再会して終わり。

 緊張感いっぱいの1幕目の終わりの異星人の兵器が初登場してからの虐殺シーンの重低音の恐ろしさ。長回しでグイングイン回るカメラワークなども面白いです。
 そして子どもたちとボストンへ逃げる。というだけの話。ボストンへ行けば大丈夫なのか? など行動に対する希望というものは一切なくて映画全編にわたって漂う絶望感。
 何が何だかわからない中、死体は映らないけど大勢の人たちが犠牲になり日常が崩壊していくそわそわ感。その途中途中で入る恐怖シーンの数々も息つく暇もないです。ハレーションを起こしてる明るさや闇のシーンの美しさもカッコいいです。

 主人公の成長物語としても面白くて、1幕目の子どもたちとのやりとりでわかるのは子どもたちより子どもな主人公で父親としての自覚もない。子どもの食事に出前にして、避難した先で子どものアレルギーを初めて知るという何も知らない親としてダメダメっぷり。 
 けど主人公の環境は映画の最初から最後まで変わらなくて、ボストンにいるはずの元妻へのもとへ移動しますが。移動した結果の最後の主人公の表情を見ても、爽快感はなくてむしろ絶望感のまま。だから変わってないんだなぁとわかるのもよかったです。

 とはいえ、エイリアンのデザインがイマイチなのと、息子さんが離れ離れになったあとのその後は出来すぎかなとか思わなくもないですが。
 人間がとてつもない力に襲われたときにどのようにおびえてどのように成長していくのかを描いた名作だと思いました。

☆☆☆☆

鑑賞日:2013/06/16 Blu-ray 2023/03/13 Amazonプライム・ビデオ

監督スティーヴン・スピルバーグ 
脚本デイヴィッド・コープ 
原作H・G・ウェルズ 
出演トム・クルーズ 
ダコタ・ファニング 
ティム・ロビンス 
ミランダ・オットー 
リック・ゴンザレス 
ジャスティン・チャットウィン 
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