映画【ジェロニモ】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 アパッチ族の戦士の戦いの話。

●感想

 脚本にジョン・ミリアス先生、監督がウォルター・ヒル先生という名前なのでゴリゴリのアクション西部劇かと思いきや、そんな映画ではなかったのが意外でした。

 冒頭、アパッチ族のジェロニモが投稿するところから始まり、居留地へ移送される一行。けど、そこは狭く農民として暮らすように矯正され自分たちのアイデンティティを否定される。
 更に祈祷師が戦争を扇動していると理不尽に殺され、怒ったジェロニモは仲間と共に反乱を起こす。

 ジェロニモを捕まえるために映画の主人公で語り部である若手将校とインディアンに理解を示す中尉、歴戦のつわものである老ガンマンなどと追いかける旅。
 そして騎兵隊の司令官なども描かれていきます。ジェロニモ役のウェス・ステュディさんのカリスマ性なんかは素晴らしく画面の説得力があってよかったです。
 画面の茶色い西部の荒涼とした雄大な大地の美しさや音楽も雰囲気がいっぱいでよかったです。

 ただ映画として面白いかと言われれば疑問で、誰の目線で見ればいいのかわかりにくく。異文化の衝突、理解を示すものの、敵対するもの、白人同士の考えの違い、理不尽なインディアン政策の批判。いろんな考えの激突でそれをエンタメとして描くことができそうですが、どれもが中途半端になってしまっている感じでした。
 インディアン側も怒りで蜂起しますが、簡単に平和を説いて降伏してしまってたり。白人側のキャラクターも物凄く弱いです。

 西部劇の醍醐味である銃撃戦などが少しあって、そこのスピード感なんかはさすがのウォルター・ヒル監督らしい見せ場だったのに。もっと史実を淡々と描きつつ活劇として盛り上げてほしい映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2013/06/16 DVD

監督ウォルター・ヒル 
脚本ジョン・ミリアス 
ラリー・グロス 
出演ジェイソン・パトリック 
ジーン・ハックマン 
ロバート・デュヴァル 
ウェス・ステューディ 
マット・デイモン 
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