映画【月はどっちに出ている】感想(ネタバレ)

Tsuki wa dotchi ni dete iru
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●こんなお話

 在日コリアンのタクシードライバーとその仲間たちの姿を描いていく話。

●感想

 いろんな民族がわちゃわちゃと出てきて無国籍なニオイが画面から出てくる独特の雰囲気の映画でした。冒頭は結婚式で始まり、在日コリアンの中でも北朝鮮側と韓国側でお互い気を使っての結婚式の進行だったりを背景にそんなことおかまいなしに女性を口説きまくる主人公。母親が経営数ぼったくりバーで働くフィリピン女性の家に無理やり転がりこむところから話は展開します。
 主人公以外にもタクシー会社で働く仲間たちは全員キャラ立ちしまくっていてインパクト強いです。中でも「オレは朝鮮人は嫌いだが、チュウさんは好きだ。金貸してくれよぉ」を連呼するパンチドランカー役の有薗芳記さんは印象に強く残りました。
 出てくる人たち全員が本音で語り合いぶつかりあっていく、90年代という時代性もあわさってか、とてもエネルギッシュな映画で凄かったです。

 ただわかりやすい起承転結がなく、無茶苦茶なタクシー会社の人たちを映し出していくので。わかりやすいうねりがないので退屈に感じてしまうところもありました。

 東京という都会で懸命に生きる。在日コリアンをモチーフにはしていますが、必死に生きて頑張る人たち全員に送る応援歌的な映画だと思いました。ラストシーンで、ヤクザに騙されてタクシー会社の経営が上手くいかなくなって自殺を図った社長に主人公が明るく言う台詞を聞いてみてるこちらも背中を押される感覚になりました。

☆☆☆

鑑賞日:2014/03/08 DVD

監督崔洋一 
脚本鄭義信 
崔洋一 
原作梁石日 
出演岸谷五朗 
ルビー・モレノ 
絵沢萠子 
小木茂光 
遠藤憲一 
有薗芳記 
麿赤児 
國村隼 
芹沢正和 
金田明夫 
内藤陳 
木村栄 
瀬山修 
萩原聖人 
古尾谷雅人 
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